青学大の鶴川正也が5000メートルで快走 4年目にかける思いを明かす「関東インカレは優勝、箱根駅伝は区間賞」
日体大長距離競技会が28日、横浜市の日体大健志台陸上競技場で行われ、男子5000メートル第17組で、青学大の鶴川正也(4年)が13分43秒7(記録は速報値)で日本人トップの3位と好走した。上半期のビッグゲームとなる関東学生対校選手権(関東インカレ、5月9~12日、東京・国立競技場ほか)では2部5000メートルに出場する鶴川は「きょうは(全力を)出し切っていませんが、その中でも13分30秒台で走りたかった。関東インカレに向けて、もっと調子を上げていきたい」と落ち着いた表情で話した。 鶴川は熊本・九州学院3年時に全国高校駅伝「花の1区」(10キロ)で区間賞を獲得するなど、世代トップレベルの選手として入学したが、これまで学生3大駅伝の出場は3年時の出雲駅伝6区8位だけ。青学大が大会新記録で2年ぶり7度目の優勝を飾った今年1月の第100回箱根駅伝でも16人の登録メンバーから外れた。今年の箱根駅伝3区で日本人歴代最高タイムで区間賞を獲得し、優勝に貢献した太田蒼生(4年)ら同期に比べ、鶴川は「今まで僕は期待外れに終わっている」と自身の置かれている状況を正面から受け止めている。それだけに4年目にかける思いは強い。 新シーズン初戦の焼津みなとハーフマラソンでは大会運営サイドのミスでコースが短くなるというアクシデントがあったが、1時間2分49秒の参考記録で優勝。青学大の原晋監督(57)も「鶴川は今回の優勝で流れが変わるでしょう」と期待を込めて話した。 この日の5000メートルでは他の選手と接触し、レース後、鶴川の右ひざと右すねにはスパイクによる切り傷で血がにじんでいたが「全く問題ありません」と、さらりと話した上で、今季にかける熱い思いを明かした。 関東インカレの2部5000メートルには4年連続の出場となる。1年時は16位に終わったが、2年時、3年時ともに日本人トップの3位と健闘した。「今年は日本人トップではなく、優勝を狙っています」と鶴川は意欲を示す。7人の留学生に加え、日本高校歴代2位(13分28秒78)に自己ベストを持つ青学大のスーパールーキー折田壮太ら好選手が多く出場する一戦に向けて、鶴川は「留学生にも折田にも負けていられません」と堂々と話した。 3年時までは関東インカレの後、故障が頻発し、ロードシーズンでは精彩を欠いたが、今季は、関東インカレの先をしっかり見据えている。「今年は箱根駅伝の後、継続して練習できています。関東インカレの後も練習を継続して、今季の箱根駅伝は何区でもいいので、絶対に走りたい。どの区間でも、区間賞を取って、チームの優勝に貢献します」ときっぱりと宣言した。 鶴川正也が、いよいよ本領発揮するか。それは、2024年シーズンの見所となる。
報知新聞社