【リーグワン】相模原は2敗目 南ア代表WTBアレンゼが攻撃で存在感も軽率な反則も連発
◇NTTジャパンラグビーリーグワン1部第3節 相模原34―40静岡(2025年1月4日 東京・秩父宮ラグビー場) 相模原は静岡に34―40で敗れ、2敗目(1勝)を喫した。前半は19―12とリードも、後半は規律が乱れて逆転負け。前節で王者・BL東京に8―61と大敗してから短期間でチームを立て直したが、わずかに及ばず。グレン・ディレーニー・ヘッドコーチ(HC)は「前半だけいいプレーをしても勝てない。いいプレーをし続けないといけない」と語気を強めた。 ケガ人や体調不良者が出た影響で、2日の当初の発表からメンバーが変更に。南アフリカ代表で23年W杯優勝の立役者でもあるWTBカートリー・アレンゼは、加入3試合目で初めてウイングでの先発となったが、良くも悪くも目立つ格好となった。前半16分にはゴール前ラインアウトのスローイングが乱れたところでボールを獲得し、南ア代表で同僚の静岡FLクワッガ・スミス主将の脇をすり抜けてトライ。豊富な運動量で何度もブレークダウンに入り、KGスミスとも体を張り合った。 11点を追う後半37分には、左展開攻撃でインゴール手前まで相手ディフェンスを引きつけてWTB小泉怜史のトライをアシスト。ボールを持った時の存在感はさすがで、この日も確実に相手にプレッシャーを与えた。「どの背番号でもチームに貢献できればうれしい。大事なのは自分の役割を果たすこと。外にチャンスがあるからパスを出した」とトライアシストを振り返った。 一方で前半26分ごろにはFB石田一貴のトライをアシストしたかに見えたが、その直前にキッカーよりも前の位置からボールタッチしていたとして、ビデオ判定(TMO)の結果、オフサイドとなりトライは取り消しに。6点を追う最終盤もタックルされて一度手放したボールを前方から触ってペナルティーを取られ、逆転勝利の芽を潰してしまった。 対面となった静岡のWTBマロ・ツイタマが「世界的プレーヤーと対戦できて光栄」とリスペクトするだけのインパクトを残しながら、悪目立ちもしたアレンゼ。ディレーニーHCは「ボールを多く触ることが役割で、そこはうまくいっている。オフフィールドの貢献も大きい。特に若い選手は学べている」とかばったが、課題も浮き彫りとなる80分間となった。