原告は声を上げる「故郷がなくなる。元の姿に戻して」…馬毛島自衛隊基地整備への住民訴訟、鹿児島地裁で第3回口頭弁論
西之表市馬毛島の自衛隊基地整備を巡り、防衛省への市有地売却は裁量権を逸脱しており違法で価格も不適正として、市民30人が八板俊輔市長と国に2億3430万円の損害賠償を請求するよう市に求める住民訴訟の第3回口頭弁論が24日、鹿児島地裁(窪田俊秀裁判長)であった。馬毛島で生まれ育った原告は「故郷がなくなってしまう。元の姿に戻して」と訴えた。 【写真】〈馬毛島の変化を写真で比べる〉北側上空から見た馬毛島。左は2023年1月12日撮影、右は24年1月8日撮影=いずれも本社チャーター機から
原告の女性は意見陳述で、「自然いっぱいで思い出もいっぱいな馬毛島が基地になることは絶対に許せない」と主張。防衛省に対しては「(開発による)悪影響もしっかり説明してほしい」と述べた。 同日、地元漁師が国に対し、同基地の工事差し止めを求める訴訟の口頭弁論もあった。原告の漁師浜田純男さん(69)の本人尋問があり、結審した。判決は来年3月11日に言い渡される。
南日本新聞 | 鹿児島