東京15区、各陣営最後の秘策 飯山氏は期日前呼びかけ、酒井氏は妨害対策、乙武氏は小池知事が選挙カー、須藤氏は握手作戦
衆院3補選は28日の投開票に向けて終盤戦にさしかかった。9人が争う大乱戦となった東京15区(江東区)では、各陣営が浮動票の確保や組織の引き締め、票の上積みを狙ってさまざまな〝秘策〟を講じている。 【写真】タスキ姿で現れた根本候補が乱入、音喜多氏に対して紙を向けていた 飯山氏「期日前」呼びかけ 日本保守党の飯山陽氏(48)は24日夕、富岡八幡宮前で街頭演説を行い、「期日前投票にいきましょう。これ重要です」「みなさんぜひ江東区の知り合いを見つけましょう」と訴えた。 この日は弁護士の北村晴男氏が駆けつけた。工学者の武田邦彦氏ら保守派著名人が応援し、SNSでも話題だが、東京15区内の有権者を確保できるかが課題だ。 同党事務総長で、ジャーナリストの有本香氏は「江東区の方に直接呼びかけることを強化している。選挙戦序盤のように多くの人に長時間話すというよりも、江東区の各所で小刻みにいろんな人に訴えていく」と話す。 党代表で作家の百田尚樹氏は「もうちょっとのところに来ている。1位を走っている候補者、背中が見えています」と聴衆に呼びかけた。 酒井氏、妨害対策を徹底 情勢調査でやや先行と伝えられる立憲民主党の酒井菜摘氏(37)はレインコート姿で同区内の団地で演説に立った。「雨にも負けず、選挙妨害にも負けず」とアナウンスで酒井氏を紹介した陣営側は、「このまま最後まで街頭演説も続けていく。妨害には負けません」と話す。この日も選挙カーで選挙区内を回ったが、妨害行為を続けている他陣営の選挙カーに追い回された際は、すぐに最寄りの交番前へ向かうなどの対策も徹底しているという。 最終日の27日には、代表や幹事長クラスの党幹部も応援に駆け付ける予定だ。 乙武氏、小池知事が選挙カー 無所属の乙武洋匡氏(48)も連日、妨害活動を受けているが、乙武氏を支援する小池百合子都知事は「負けずに、通常通り粛々と選挙をやりましょう」と陣営にハッパをかけているという。 陣営によると「知事は『公務の合間の時間は全て入ります』と言って、昼間はほぼ毎日選挙カーに乗って〝ウグイス〟をしている」。 街頭演説のほか、SNSで乙武氏のメッセージ動画も発信していくという。