「ここで決められなかったら浜野まいかじゃない」2Gで勝利に貢献…浜野まいかがかけた自分自身へのプレッシャー
なでしこジャパン(日本女子代表)のFW浜野まいかが、2ゴールを奪って勝利に貢献した3日の国際親善試合・ニュージーランド戦を振り返った。 5月31日の1戦目(2-0)から中2日で行われたニュージーランドとの再戦は、相手の圧力に押し込まれて前半のうちにリードを奪われる展開となってしまう。それでも、後半から三人の選手を入れ替えて勢いを付けると、50分に途中出場となった浜野の初ゴールとなるゴラッソで試合を振り出しに。迎えた60分には再び浜野が決めて逆転すると、66分には藤野あおば、80分には千葉玲海菜にもゴールが生まれて突き放した。終盤は相手の攻撃もしっかりと抑えて失点せずに試合は終了。メンバー発表前、最後の強化試合は4-1で快勝を収めた。 この試合で大きな存在感を示したのは、途中出場で初ゴールを含む、2ゴールを記録した浜野だ。前半、チームとしてはなかなかうまくいかない状況が続いていた。そんな中、「もちろん1-0や0-0でピッチに入れたらいいんですけど、やはりサッカーというのはそういうわけにはいかない」と状況を捉えていた浜野は、パリ五輪でも同じような状況で出番が来る可能性を想定して自分自身にプレッシャーをかけた。 「オリンピックでも絶対に一つスイッチをパッと入れてという(ことが求められる)試合状況はあり得ると思っていたので、自分で勝手に自分自身にプレッシャーをかけて、ここで点を決められなかったら浜野まいかじゃないなという思いで試合に入りました」 50分には相手のクリアボールをダイレクトボレーで合わせてゴール左に沈めた。「ごちゃごちゃ考えずに体が動くところに動いてプレーしようと思っていた。勝手に体が動いたという感じです」と振り返るシュートは、自身初ゴールとなるゴラッソとなった。そして勢いの止まらない浜野は60分、クイックリスタートから長谷川唯のパスを受けて2つ目のゴールを奪取。「ボールをセットする前に唯さんと目があった。すごくいいボールを出してくれたので、あとは決めるだけだった」と謙遜したが、しっかりと決め切りチームに逆転弾をもたらした。 パリ五輪のメンバーは18人と狭き門になる。そういった意味ではいいアピールになったと捉えられるが、浜野は「この試合だけではないというのは思っていて。練習でも全ての試合でも自分がやれることを探しながら今までやってきたつもり」と後悔なくプレーしてきたことを強調した。 これから一度、オフを挟むことになるが、「リフレッシュして家族との時間を大切にしたい」と語った浜野。パリ五輪のためにやれることはやった。あとは吉報を待つのみだ。