いま『鼻笛』がアツい♪朝も早よから♪ぴ~ひゃら♪アフタヌーンも♪夜もやっぱり♪ぴ~ひゃらら♪
音楽を奏でる楽器はいろいろありますが、皆さんは“鼻笛”ってご存じでしょうか? 鼻笛とは、その名の通り鼻から出る“鼻息”で吹く楽器です。鼻と口に笛をあて、鼻から出した息が口の中で反響して音が出る仕組みです。 【写真】色や形、素材もさまざま! 個性豊かな『鼻笛』の数々 大きく口を開けて口の中のスペースを広げれば低音、すぼめれば高音が鳴ります。縦笛や管楽器のように指で穴を押さえて音階を出すわけではありませんので、楽譜が読めなくても感覚で吹くことができるんです。しかも、チューニングいらず。 多くの場合、楽器を持ち運ぼうと思うと重かったり大きかったりと大変なもの。ですが、鼻笛は鼻と口をカバーするサイズですから、8センチから大きくても15センチほどなのでカバンにポンと入れられますし、なかには、アクセサリーみたく首からぶら下げている人もいます。 素材も、木・陶器・プラスチックなど、さまざま。鼻笛作家さんもたくさんおられるので、形やデザインも個性豊かでたくさんの種類があるんです。 しかも値段が安い! 楽器って結構高かったりしますよね。うん万円から、天井知らずのうん千万円なんてものもありますが、鼻笛は数百円から手にいれることができます。 そんな気軽な楽器・鼻笛。練習を開始してだいたい1時間あったら音が出せますし、簡単な曲なら2時間あれば吹けるので、おじいちゃんおばあちゃんから子どもまで、一緒に吹いて楽しむことができます。 年齢を問わず楽しむことができる鼻笛ですが、実は、とっても奥が深い楽器でもあるんです。 先日開催された「第8回全国鼻笛チャンピオンシップ」では、全国の鼻笛奏者が三重県四日市市に集結。参加者は、北海道・東北・関東・東海・関西・中国・四国・九州から集まり、まさしく“全国大会”となりました。 演奏ジャンルもさまざまで、クラシック・童謡・ポップス・歌謡曲・演歌・ロックなど。総勢35組で競い合いました。 素晴らしく美しい演奏からシンプルな独奏、別の楽器とのアンサンブルや鼻笛を使ったおもしろいパフォーマンスなど、それはもう奥が深い。 そんな鼻笛奏者のなかでも強者になると、1日13時間も練習している人もおられるほど。楽器は異なりますが、世界的なピアニストもそれくらい毎日毎日ピアノに向き合っていると聞きます。それと並ぶくらい、極めていく魅力が鼻笛にあるということなんですね。 ほかの楽器と比べて気軽で誰でも手にすることができて、どこでも演奏できる。もしかしたら鼻笛も、今後どんどん世界へと広がりをみせる、そんな楽器になるんじゃないかと可能性を感じた大会でした。 *私も同大会に参加させてもらい、オリジナル曲「鼻笛ロッケンロール」で新人賞をいただきました。 ※ラジオ関西『バズろぅ!』2024年9月28日放送回より (『バズろぅ!』ラジオパーソライター・わきたかし)
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