【まさかの3試合足踏み。指揮官、最大の壁に直面した横浜FC・四方田監督が進むべき道(1)】「これだけの壁」と明かす“今”を打破すべく…「やってきたことを信じるしかない」と自らを貫いて目指す勝利
■「これだけの壁は監督になって初めてかもしれない」
その後、筆者は指揮官と1対1で話す機会に恵まれたが、「正直言って、これだけの壁は監督になって初めてかもしれない」と本音を吐露していた。四方田監督は2015~17年にコンサドーレ札幌、2022年から現在まで横浜FCを指揮し、2016年と2022年にJ1昇格を果たしているが、過去2度はもう少しすんなり物事が進んだ。1か月以上も苦境が続けば、メンタル的に難しくなるのも当然のこと。それでも「何か魔法があるわけじゃない。積み上げてきたものを出すしかない」とベースを変えることなく戦うしかないと割り切って、必死に前を向いている様子だ。 「今は我慢比べみたいな状態だけど、先制点が入れば全てが変わる。そうすれば相手も出てくるから。相手も研究し来ていると言われるけど、それはもうシーズンの最初から同じ。もちろん終盤になれば敵のストロングを消すという傾向は強まっていますけど、自分たちは先制点を取るしかないんです」と指揮官は強調していた。 それを11月10日の最終節・レノファ山口戦でやらなければ、1年での最高峰リーグ返り咲きの道は開けてこない。勝ち点3差の長崎はホームで愛媛FCを迎えるということで、勢いに乗っている。彼らが取りこぼしをする可能性が低いだけに、横浜FCは堅守と勝負強さを取り戻して、勝利するしかない。 指揮官人生を賭けた大勝負で四方田監督は自分流を貫けるのか…。この一戦は見逃せない。 (取材・文/元川悦子) (後編へつづく)
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