カップル成立は驚異の50%超、浅間山の“活火山パワー”のおかげ? 「山婚の聖地」へアピール 小諸の婚活イベント、人気の理由とは
登山を絡めたこもろ観光局(長野県小諸市)主催の婚活イベント「浅間山ボルケーノ(火山)ラブ活」が、平均50%以上のカップル成立率で人気を集めている。最高70%に達し、専門家によると、一般的な婚活イベントの20%程度を大きく上回る。麓から見る浅間山山頂付近は場所によってハート形に見えることもあり、同局は「『山婚』の聖地」としてアピールする。 【写真】冬の寒さも吹き飛ばす?雪山での「ラブ活」
ラブ活は2019年度、登山を楽しみながら意中の相手を探せることを売りにスタート。長野県小諸市の高峰高原ホテル近くから浅間山外輪山の一角の槍ケ鞘(やりがさや)(標高2300メートル付近)までゆっくり約1時間40分かけて登る。
定員は男女各20人。出発時に簡単な自己紹介をし、登る間に5分ずつ交代して異性全員と話す。20分ほどの休憩2回と下山時は気になる人に直接話しかけられるが、交代するルールは登山時と同じ。下山後、事務局が第1、第2希望の異性の名前が書かれたカードを基にマッチングする。
23年度から、27~45歳のみだった対象年齢に37~55歳枠を追加。夏秋冬に計2回ずつ開いている。特に27~45歳は男性の応募者が多く、60人ほどで抽選となるケースは珍しくない。男性の応募者は7割が県内在住、残りが主に首都圏、女性は割合が逆転する。
カップル成立率は女性参加者数を基に計算。高さの要因として、観光局は「まず趣味が共通する人が集まること」と分析する。行政のイベントにありがちな「少子化や人口減対策で移住を勧める空気は好まれない」とし、カジュアルな雰囲気づくりを心がけている。婚活コーディネーターの荒木直美さん(熊本県)が登山前にオンライン講習を実施。「同性同士で話をせず、休憩で女性を1人にしない」「理想を追い求め過ぎない」といった注意も促し、成立しやすい流れをつくっている。
過去14回で成立したカップル計95組のうち、少なくとも8組が結婚。観光局は「活火山の浅間山には恋愛を成就するパワーがあると信じている。山婚の聖地として定着させたい」としている。
本年度は8月3日に27~45歳、9月23日に37~55歳のラブ活を開く。参加費は登山ガイド料やランチ代込みで女性5800円、男性8800円。同観光局のホームページから申し込める。