すでにレッドオーシャンにみえるが…「今さら」TikTokを始める、納得の理由【登録者数100万人の経営者が解説】
多くの企業が情報発信に活用しているTikTokやYouTube。自分たちも始めたいけれど、「今からでは遅すぎるのではないか」と二の足を踏んでいる企業の担当者も多いのではないでしょうか。そこで本稿では、TikTok・YouTubeともに登録者数100万人越えの株式会社リンクロノヴァで代表取締役社長を務める長野雅樹氏と、株式会社リセンダーの社員としてSNS企画・演出などを担当する鈴木啓太氏による著書『結果を引き寄せる完全版YouTube TikTokビジネス活用術』(KADOKAWA)から一部抜粋し、企業におけるTikTok運用について解説します。 【ランキング】143職種「平均年収」…第1位の驚愕の給与
いまから動画をやるのは意味があるのか?
2021年4月に私たちがTikTokやYouTubeのショート動画の世界に足を踏み入れたときの状況と、今(2024年1月時点)とは大きく変わっています。 当時のTikTokは、利用者はまだ少なく、YouTubeに至ってはショート動画がまだ存在していませんでした。それが、わずか2~3年の間にこれほどまでに急速に進化したかを思うと、環境の変化に驚かされます。 TikTokの初期ステージでは、「TikToker」といった「YouTuber」のような新しい職業が生まれる兆しはまだ見えていなくて、素人が楽しむ場として認識されていました。動画をアップしている人たちはほとんどが素人でしたから、市場として伸びしろしかありませんでした。 現在、TikTokは多くの企業が注目するプラットフォームとなっています。さまざまなブランドや会社が、コンサルタントの助けを借りてTikTokでのマーケティング戦略を練っています。動画をバズらせ、その影響力をビジネスに活かす企業が増えてきました。 例を挙げると、スシロー、ドミノ・ピザ、アイリスオーヤマ、ロート製薬、花王、大塚製薬など、数多くの大手企業がTikTokを利用しています。 しかし、こういった事実を見ると、「もうTikTokはレッドオーシャンなのでは?」と考えるかもしれません。 いえいえ、そんなことはありません。「今からTikTokをはじめても遅いのでは?」と感じるかもしれませんが、マーケターの視点で見ると、まだまだTikTokには大きな可能性が広がっていると確信しています。 つまり、TikTokをはじめるべきタイミングは今です。 新しい挑戦を待っているのは、あなた自身かもしれません。TikTokを活用し、その魅力を最大限に引き出してみてはいかがでしょうか。 もし、あなたがSNSでのマーケティングを考えるなら、それぞれのSNSに相性の良いジャンルを見極めることが大切です。中でもTikTokは、短い動画を中心としたコンテンツが注目されるプラットフォームです。 食や恋愛といったジャンルは、人々の共通の興味として全世界に広がっています。これらのジャンルでの動画作成者は増加しており、競合も多いです。 しかし、その中でも私たちは食のジャンルで独自のコンテンツを展開してきました。そうしたジャンルでの先行者メリットはあるものの、新たな参入者が出るたびに競合状況は厳しくなっていくでしょう。 スポーツのようなジャンルは、興味を持つ人が限られてくる可能性があります。特に女性をターゲットにした場合、興味を示さない層も出てくるでしょう。 そんな中で、TikTokでの活動を見送ってしまうのはもったいない。なぜなら、まだチャンスはたくさん残されているからです。
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