悪いことだけじゃない!?長期金利上昇で「国の借金」の利払いは増大するが…家庭にとってはプラスに?
元凶は”税金の無駄使い”が多い「補正予算」?
そもそも、日本経済はこれまでデフレで縮小均衡だったが、これから経済が成長して、財政の歳入と歳出の規模が拡大する、と斎藤さんは指摘する。大切になるのが、無駄なものにお金を使わないことで、それならば「緊縮財政」と呼ばれるような過剰な支出の抑制にならない。 別の言い方をすると、「補正予算をやらなくていい。当初予算が少なすぎる」と斎藤さんは話す。どういう意味なのか。 ここ何年かは、経済対策と称して毎年秋に補正予算を組んできた。一方、年度初めの当初予算は毎年、過去最高を更新してきた。これは前年度の当初予算と比べているから。実質でみるには、前年度の当初予算と補正予算を合算した総予算額で比べる必要がある。毎年の当初予算は、前年度の総予算額に比べて緊縮になっていると、斎藤さんは解説する。 つまり、補正予算の編成をやめて、当初予算の段階で必要なものをすべて盛り込んでおけばいい。もちろん、大きな災害など、不測の事態には追加で対応も必要になることがある。 「補正予算には何でも入りやすい。各省庁にとっては希望が通りやすい。一方、当初予算の編成は半年くらいかけており、審査も厳しい。 そこで各省庁は補正予算にやりたいことを入れている。補正予算は本来、不測の事態が起こったときに編成するものなのに、実際は無駄なものが入っている」 斎藤さんはこのように、チェックが短期間で甘くなりがちな補正予算に無駄が多いとみている。 毎年秋の恒例行事のように、経済対策と称した補正予算は、原則としてやめるといい。そうすれば、「無駄な支出がなくなり、国債発行が抑えられていく」と斎藤さんは話す。 取材・文:浅井秀樹
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