「人々は他の選択肢に飢えている」 米大統領選・第3の候補
半年後に迫った米大統領選に少数政党「緑の党」から出馬するジル・スタイン氏(73)が、毎日新聞のインタビューに応じた。民主党のジョー・バイデン大統領(81)と共和党のドナルド・トランプ前大統領(77)の再対決の構図について、有権者が選択肢を「無理やり押し付けられている」と批判。「人々は他の選択肢に飢えており、私たちはそれを提供する」と述べた。 【図表】歴代の米大統領、一番人気なのは 医師で環境活動家のスタイン氏は2012年、16年に続いて緑の党から3度目の大統領選の挑戦となる。16年は145万票以上を集め、接戦州のミシガン州などでの得票数は、勝利したトランプ氏と当時の民主党候補ヒラリー・クリントン氏の票差を上回った。今回も民主党内にはスタイン氏ら左派の候補がバイデン氏の支持票を奪い、トランプ氏を利するとの懸念がある。 これに対し、スタイン氏は「第3の候補が集める票の多くは、その選択肢がなければ投票に行かない有権者によるもの」だとし、民主党側の指摘は「支持を固めるためだけの恥ずべきプロパガンダ」だと否定した。また大富豪や財界から巨額の献金を集める2大政党は「金で買える民主主義」だと批判した。【ニューヨーク八田浩輔】