米軍が奄美大島入り、陸自弾薬輸送も 徳之島に防衛省チャーター船 日米共同演習
鹿児島県奄美群島などで23日に始まる日米共同統合演習「キーン・ソード25」に向け21日、奄美市の名瀬港には米国船籍の貨物船「OCEAN GIANT」(1万8780トン)、徳之島天城町の平土野港には防衛省のチャーター船「ナッチャンWorld」(1万549トン)が入港し、車両や隊員を下ろした。奄美大島ではキーン・ソードの準備を兼ねた陸上自衛隊演習の一環として、奄美空港(奄美市笠利町)から陸自瀬戸内分屯地(瀬戸内節子)への弾薬輸送訓練も行われた。
天城町の平土野港には午前7時、鹿児島港からのナッチャンWorldが着岸。16式機動戦闘車(MCⅤ)など車両約50台が次々と上陸し、港内には見物客や隊員の家族の姿も。自衛隊員の娘婿が訓練で来島したという徳之島町の50代女性は「島での訓練に合わせて、娘や孫も里帰りしてくれるのでうれしい」と笑顔を見せた。 奄美大島では午前8時半ごろ、OCEAN GIANTが横浜ノースドック(神奈川県)から韓国の釜山(プサン)港を経由し、名瀬港へ入港。米軍の近距離防空ミサイルシステム「アベンジャー」を搭載した車両など計7台とコンテナを下ろした。
奄美空港では20日、航空自衛隊那覇基地(沖縄県)から飛来したC2輸送機が、輸送訓練に備えた器材を下ろした。21日午後5時半ごろには、陸自北海道補給処の弾薬を積載したC130輸送機が空自千歳基地から飛来。弾薬を民間トラックに移し替え、陸自瀬戸内分屯地へ運ぶ輸送訓練が行われた。22日にも同空港経由で米軍が奄美入りする見込み。
奄美の南海日日新聞