激減した「サブウェイ」じわり復活している事情 パンは各店舗で午前中に焼き上げるので、狙い目はランチ
「以前の研修は、現場での運営に関しての研修が主体だった。現在は、これに追加してフランチャイズオーナー様に対して、このビジネスが成功するための、1週間の研修を追加している。1店舗でも多くの店舗数、また、長く運営ができるようにトレーニングしている」(土井氏) 例えばサンドイッチは、ただおいしく、美しく作ればよいというものではない。テイクアウトの割合が高いため、スピードも重視されるのだ。土井氏によると、注文から会計まで約2分30秒を目標に提供されている。社内コンテストなどにより技術の向上を推奨しており、おすすめサンドイッチを30秒以内で作れるスタッフもいるそうだ。
また食品ロスを防ぐため、パンに挟む具材量の正確さも重要だ。 そのため、店舗では、スタッフがシフトに入るときに毎回「ポーションチェック」と呼ばれるテストを行うという。つまり、決められた具材量でサンドイッチが作れるかのチェックだ。 復活戦略としてほかに行ったのが、SNSによる認知度拡大だ。Xでは「#がんばるんだサブウェイ」を合言葉に、全国から出店希望地を募集。フォロワーは116万人に達し、撤退してしまった地域からの復活希望を含め、年間2000件の出店リクエストが寄せられる。
また、話題作りのためのジョークネタも積極的に投稿。例えば2023年のエイプリルフールには「宇宙人専用サンド」、2024年は「あなたの『いま食べたい』を“脳波”で瞬間カスタム」のニュースを発表している。 なんとなく、自虐ネタで有名な銚子電鉄や、際どいジョークネタで若者間での認知度を上げたバーガーキングを思わせる手法だ。 エイプリルフールには各社頑張っているが、加減が難しい。2024年はKFCが「チキン詰め放題」のニュースで謝罪する結果になってしまった。ブランドのカラーも踏まえて、許される嘘、効果的な嘘を見極めるバランス感覚が要求される。