投資の世界でいよいよ「トランプ2.0」が始まった…!これから有望な「米国株5銘柄」を実名公開
銘柄選定に大切な視点
続いて、銘柄選定にあたり、大切な視点に触れておきます。 (1)シェアが上位 シェアが1位ないし2位の企業を選びましょう。競争力があるからです。3位以下をあえて選ぶ場合は、ニッチに稼ぐ力が強い企業のみです。 (2)増収増益 売上高が伸び、利益が伸びる企業を選びましょう。利益は、本業での利益を示す営業利益、そして1株当たり利益を見ましょう。株価は長期では企業が生み出す利益に連動します。逆に、営業利益や1株当たり利益が不安定な企業は避けましょう。まして、たびたび赤字になる企業には投資すべきではありません。 (3)営業利益率 業種にもよりますが、おおむね営業利益率は20%あれば優秀です。儲ける力が強い企業を選びましょう。 (4)マネされない事業 他社が容易に参入できないビジネスモデルかどうかを確認しましょう。投資の世界では、これを参入障壁が高いと言います。逆に、他社からすぐにマネされるような事業であれば、やがて価格競争が起き、利益率が下がり、儲からなくなります。すると株価も下がります。 (5)不祥事の過去がない 不祥事は繰り返しがちです。過去に不祥事がある企業に、私は投資しません。
注目の米国株5選
私が「トランプ2.0」も、その後も長期で期待する銘柄を紹介しましょう。推奨ではありませんので、投資の是非の検討は、皆さま方ご自身で銘柄研究のうえ行ってください。 (1)プロクター・アンド・ギャンブル/P&G(PG) アリエール、ボールド、レノア、ジョイ、パンパース、SK-II、これらはすべてP&Gの製品です。あなたのお宅にもきっと1つくらいあるのではないでしょうか。きっと、P&Gとは意識せずとも使っておられる方が多いように思います。高いブランド力を持ち、世界シェアは、洗剤などファブリックケア分野で35%、ヘアケア分野で20%、剃刀分野で60%も有します。米国と米国以外の売上高が半々で世界中で稼ぐ力を持ちます。 (2)コルゲート・パルモリーブ(CL) 歯磨き粉で世界シェア1位です。口腔ケア製品に次ぐ柱はペットフードで同社の売上高の22%を占める事業です。人口増加によって、歯磨きをする人は増え、ペットの数も増えるでしょう。また、不況だからと歯磨きを辞める人もいません。ゆえに、人口増加が同社にはプラスになり、かつディフェンシブな銘柄とも言えるでしょう。また、売上高の約45%を新興国から得ており、人口増加が見込める新興国ビジネスの土台がすでにあることは、有利であると考えられます。 (3)シンタス(CTAS) ユニフォーム(制服)のレンタルで北米最大の企業です。ユニフォーム以外に、清掃用品、応急処置製品、安全製品なども扱います。ユニフォーム事業は、事業所に毎週出向いて引き取り、洗濯して翌週に引き渡すというサービスです。北米には1600万もの企業がありますが、同社の顧客はまだ100万に過ぎず、潜在的な市場が大きく、まだまだ成長が見込めると言えるでしょう。 (4)ローリンズ(ROL) 害虫・シロアリ駆除の世界的大手企業です。不景気でも害虫駆除の需要は減りません。よって、コロナ禍においても売上高は上昇しました。また、地球温暖化にともなって、気温が高いシーズンが長くなれば、害虫駆除の需要も増えることが見えてきます。製造業のような多額の設備投資を必要としないのも強みと言えるでしょう。 (5)ウエイスト・マネジメント(WM) 廃棄物処理で北米最大級の企業です。ゴミは人間がいる限り、好景気・不景気に関わらず必ず出ます。よって、同社は不景気に強い事業と言えるでしょう。廃棄物処理業は、「NIMBY」とされ、公共に必要であることは認めるけれど自分の住む地域には建設して欲しくないと考えられる事業です。ゆえに、新規参入が難しいと言われています。米国の人口が増える限りは、ごみの量も増えるでしょう。リサイクルや再生可能エネルギーの事業にも取り組んでいます。 トランプ2.0とは関係なく(いい意味で)、長期的に魅力のある米国株がしっかりと存在します。より、長期的視線で投資してみられてはいかがでしょうか。 * * * つづく記事〈投資の世界でも進む「トランプ2.0」に踊らされるな!これから有望な「日本株5選」を実名公開〉では長期投資の観点で注目に値する日本株銘柄を紹介しています。 ◆免責事項 当コラムでは株式投資についてご紹介しましたが、あらゆる意思決定、最終判断はご自身の責任において行われますようお願い致します。ご自身の資産運用等において、損害が発生した場合、編集部ならびに筆者は一切責任を負いません。ご了承ください。
桶井 道((おけい どん)・投資家・物書き)