「泣いてないです。でも…」オリックス・山下舜平大が379日ぶり勝利に明かした思い…新人王右腕の苦悩と「リリーフ起用」首脳陣の真意とは
「元に戻すという考えはあまりなくて…」
「悩めるいい時期というか。こういう状況にならないと考えないこともいろいろあるので。とりあえず、球を思った通りに操って、バッターと勝負する、というのができていないので、原因をまず考えますよね。トレーニング、コンディショニング、技術面、メンタル面。これも違うあれも違うと、いろいろ試しています。いい時は何も考えないですけどね。 元に戻すという考えはあまりなくて、どんどん良くしていければいいかなと。意外とそんなに気にしてないですよ。まあ打たれたりすることが多いので悔しいですけど、結果が出なかったら、また練習するだけだし」 首脳陣もなんとか浮上のきっかけを与えようと苦心し、7月にはリリーフで起用した。厚澤和幸投手コーチはこう明かしていた。
「リリーフ起用」首脳陣の真意
「今の状態で、一軍で先発をしていたほうがためになるのか、二軍で先発なのか、いろんなことを全部考えた中で、とにかく一番は、これからのペータの野球人生に何かしらプラスになることはなにかということ。 即効性を求めているわけではなくて、あいつはそのうちエースにならなきゃいけない存在なので、ブルペンの人たちの気持ちや動きを、自分の体でやってみて思うこともあるだろうから。そういう、いろんなことを含めてやっています」 リリーフとしての初登板は7月20日の楽天戦、2-2で迎えた延長12回表。先頭打者に四球を与え、その後バントと安打で失点し、敗戦投手となった。 翌日、山下と話をした厚澤コーチはこう語っていた。 「ものすごく悔しがっていました。バッターとちゃんと勝負できなかった、一瞬で終わってしまったって。先発は100球の勝負ですけど、リリーフは15球の中で勝負が決まる。いつ来るかわからないその15球のために、どこで集中力を上げるか。そういう難しさを痛感したと思う。もちろん一軍なので勝たないといけないんですけど。先発でやられた時より悔しがっていたから、それだけでプラスなのかなと」
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