「トレードで輝ける」と他球団の熱視線が向けられる選手たち 島内宏明、濱口遥大、安田尚憲
シーズン終盤に入り、優勝争いが白熱する中、かつての主力選手たちが来季の戦力構想から外れるニュースが報じられている。 【写真】「高校ビッグ3」と鳴り物入りで入団したが伸び悩むこの選手 スポーツ紙デスクは「実績のあるベテラン選手が退団する場合は、他球団で現役続行できるように早いタイミングで伝えるのが通例です。ドラフト、FAの兼ね合いがありますが、トレードもチームに足りない弱点を補強する上で有効な手段になります。出場機会が減っている実力者は対象になるでしょう」と語る。 その有力候補と目されるのが、楽天・島内宏明(34)だ。チームはロッテと熾烈なCS争いを繰り広げているが、5月27日に登録抹消されてからファーム暮らしが続いている。中軸を打つポイントゲッターとして活躍し、21年に打点王、22年に最多安打のタイトルを獲得したが、昨年は104試合出場で、打率.236、7本塁打、38打点と不本意な成績に。今季も開幕から「5番・左翼」で起用されていたが、40試合出場で打率.214、0本塁打12打点と結果を残せなかった。 ■一言でいえば「宇宙人」 島内はグラウンド外の発言で物議を醸したことがある。22年オフの契約更改で4年契約の2年目を終えたタイミングにもかかわらず、来オフに「できるならFAさせてほしい」と異例の要望を球団に伝えたことを明かした。その後、自身の発言を反省して球団に謝罪したが、楽天を取材したスポーツ紙記者は島内についてこう話す。 「一言で言えば『宇宙人』。チームワークを乱すとかではまったくなく、ナインとの関係も良好なのですが、独特の世界観を持っている。FA宣言も島内なら驚きはないです。球団に不満を持っているとは聞いたことがなかったし、その時の感情が先走って言葉に出たのでしょう。ただ、絶対的なレギュラーだった当時と違って、現在の置かれた状況は厳しい。今年が4年契約の最終年ですが、FA宣言しても獲得する球団が現れることはイメージしにくい。トレードが現実的ではないでしょうか」 外野陣は辰己涼介、小郷裕哉がレギュラーの座を確立。残る1枠の左翼も渡辺佳明、中島大輔、ベテランの阿部寿樹が競い合っている。島内は功労者だが、この競争に入れていないのが現状だ。楽天は投手陣が不安定なため、トレードの交換要員になる可能性は考えられる。中日、西武、オリックスは貧打に苦しみ、外野の3枠が固まっていないため獲得を検討する価値がある。34歳とベテランの域に入るが、もう一花咲かせてほしい。