中国メディア、米国を保護主義的と批判-日本製鉄の買収計画巡り
(ブルームバーグ): 中国英字紙チャイナ・デーリーは日本製鉄のUSスチール買収計画に対する米国側の反応を取り上げ、米国が「経済のグローバル化にとって最大の脅威」であることを示すものだと主張した。
中国共産党系の同紙は2日遅く配信した論評で、米国は外国貿易と投資に関して開放的で、市場への政府の干渉を最小限に抑えるという長年続けてきた政策から遠ざかりつつあると指摘し、日本製鉄が雇用保障と投資について約束しているにもかかわらず、米国側が買収に反対していることに触れた。
バイデン米大統領は3月、重要な同盟国である日本を動揺させるリスクがあるにもかかわらず、USスチールは米国の企業であり続けるべきだとの声明を出し、買収計画に反対を表明。大統領選を控えていなければ世論の注目も小さかったとみられる案件に大統領自ら異例の介入を行った。
日本政府はコメントを控えており、日本製鉄は計画を進めると説明している。
チャイナ・デーリーは「長い間、米国は自らを自由貿易の擁護者のように装い、中国に対しては、市場アクセスの拡大を認めず、外国人投資家に公平な競争条件を提供しないと非難してきた」が、日本製鉄の買収計画に加え「ファーウェイ(華為技術)やTikTokのような中国ハイテク企業を締め付けるために導入された数々の制約的な政策は米政府の主張と矛盾している」と論じた。
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原題:Chinese Media Calls US ‘Protectionist’ Over Nippon Steel Deal (抜粋)
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