定年退職しても年金が「15万円」で老後が不安なので、シルバー人材センターで「月5万円」くらい稼ぎたいと思っています。実際、毎月どのくらいもらえるのでしょうか?
定年後はシルバー人材センターに入会して「月5万円は稼ぎたい」など、具体的な目標を持っている人もいるでしょう。しかし、シルバー人材センターで働いた場合どのくらい稼げるのか、年金と合わせれば65歳以降に無理なく生活していけるのかなど疑問を持つ人もいるかもしれません。 本記事では「シルバー人材センターで月5万円を稼ぐことは可能か」、「年金15万円の人が年金とセンターの報酬だけで65歳以降生活していけるのか」について解説します。 ▼65歳から70歳まで「月8万円」をアルバイトで稼ぐと、年金はどれだけ増える?
シルバー人材センターの主な勤務先は?
シルバー人材センターとは、高齢者が働くことで生きがいを得ると共に、地域社会の活性化に尽力している組織です。一定した就業日数や収入の保証はありませんが、紹介される仕事内容は自分の能力や希望に合わせて選択することが可能で、働きたい時間に働けます。主な仕事内容としては次のようなものが挙げられます。 ●事務(一般事務や経理事務など) ●農林漁業(植木のせん定、農業支援、花の手入れなど) ●サービス(建物管理、家事や福祉、育児支援など) ●運搬・清掃・包装等(屋内外清掃、除草、カート整理など) 職業分類別の就業者数は「運搬・清掃・包装等」の割合が全体の54.2%を占めており、サービス、農林漁業が続いています。
シルバー人材センターで月5万円稼ぐことはできる?
シルバー人材センターではどのくらい稼げるのか確認してみましょう。前提として、シルバー人材センターが提供する業務は、「臨時的かつ短期的または軽易な業務であること」かつ「就業日数と就業時間は、おおむね月10日以内、または、おおむね週20時間を超えない範囲」となっています。 この前提の上で、全国シルバー人材センター事業協会のWEBサイトには「一定の配分金(収入)の保障はありませんが、全国平均で月8~10日就業した場合、月額3~5万円程度」と記載されています。よってシルバー人材センターで月5万円稼ぐことは可能な範囲だといえるでしょう。
収入5万円+年金15万円で65歳以降生活できる?
シルバー人材センターの収入5万円と年金15万円を合わせた月20万円の収入で、65歳以降生活していけるのかを確認するため、今回は65歳以上の無職世帯の平均生活費を見ていきましょう。 総務省の2023年「家計調査報告(家計収支編)」によると、65歳以上の夫婦のみの無職世帯の消費支出は28万2497円、単身無職世帯は15万7673円となっています。 月20万円の収入がある場合、単身世帯では毎月約5万円の余剰資金ができますが、夫婦となると約8万円生活費が不足します。支出を抑える対策を検討しつつ、生活費の足しのために勤務日数や勤務時間を増やすことを検討するのもよいかもしれません。