【MLB】FAの目玉・ソトの魅力とは? 25歳のシーズンまでに通算200本塁打&700四球は史上唯一
今オフのFA市場における最大の目玉と言われるフアン・ソトは、昨オフにドジャースと10年7億ドルで契約した大谷翔平に匹敵するような超大型契約を結ぶことが予想されている。大谷のように投手ができるわけではなく、守備や走塁に秀でているわけでもないソトがなぜこれほど高く評価されているのか。10月25日(現地時間)に26歳になったばかりという年齢はもちろんのこと、その年齢からは考えられないほどの打撃の完成度の高さ、そして打者としての実績が高評価につながっている。 2024年シーズンの主要アワード受賞者まとめ 現在26歳のソトは2018年5月20日(現地時間)にナショナルズの一員としてメジャーデビュー。19歳207日という若さでメジャーの舞台に登場した。1年目から打率.292、出塁率.406、OPS.923という完成度の高いパフォーマンスを見せ、メジャー7年間でシルバースラッガー賞を5度受賞。首位打者1度、オールスター・ゲーム選出4度のほか、2022年にホームラン・ダービー優勝、2019年にはワールドシリーズ制覇も経験している。 そんなソトは、メジャー最初の7年間で936試合に出場し、通算934安打、打率.285、201本塁打、592打点、769四球(696三振)、出塁率.421、OPS.953をマーク。球場補正などを加えた「OPS+」は160を記録しており、これは平均(100)と比較して60%上回っていることを意味する。25歳のシーズンまでに通算4000打席を記録していること自体が非常に珍しく、ソトを含めてメジャー史上16人だけだ。 25歳のシーズンまでに通算200本塁打を達成したのは、ソトを含めて9人だけ。その9人のうち、「OPS+」が160以上なのは、ミッキー・マントル、マイク・トラウト、ジミー・フォックス、アルバート・プホルス、そしてソトの5人だけ。また、25歳のシーズンまでに通算200本塁打&700四球を記録したのは、メジャーの長い歴史のなかでソトしかいない。ソトは打撃の質と量の両面において、FAの歴史上でも屈指の実績を誇る打者なのだ。 大谷はエンゼルスからFAになった時点で29歳だった。そしてドジャースと10年7億ドル(年平均7000万ドル)で契約。もちろん、これは史上最高額の契約となった。ソトは現在26歳。FAになった時点で大谷より3歳若く、大谷と同じ年齢まで契約すると仮定すれば13年契約になる。仮に年平均5000万ドルで契約した場合、その総額は6億5000万ドルだ。ソトのほうが3歳若い分、契約期間が長くなり、年平均額に大きな差があったとしても、契約総額では大谷に近い金額になるというわけだ。14年×5000万ドルであれば、総額は大谷と同じ7億ドルとなる。 ソトほどの実績を持った26歳の打者がFA市場にでてくるのは非常に珍しい。若さというのは長期契約を得るうえで極めて大きなアドバンテージとなる。若さと実力の両方を兼ね備えたソトが大谷級の超大型契約を得るほどに高く評価されるのは、決して不自然なことではないのだ。