最後に向けお顔きれいに ── トワイライトエクスプレスで初の洗浄シーン公開
12日の出発分を最後に運転を終了するJRの寝台特急「トワイライトエクスプレス」。その最後の出発を前にした車両の報道公開が10日午後、大阪市淀川区の網干総合車両所宮原支所で行われ、これまで公開したことがなかった「車両外部の洗浄」などが公開された。この洗浄されている車両は、最後の出発となる12日に走る予定。
洗浄は人知れず行う作業、まず日中にやらない
「この作業は夜中とかにやったりするんで、あまり公開することがないんですよ」と語るのは、ジェイアール西日本メンテック宮原営業所係長の田中憲一さん(46)。田中さんは、同特急が運行された1989年からずっと、この車両の洗浄や、寝台のセット・清掃なども担当し続けてきたという。 ほかの職員も「これを公開するってまずないわ。人知れず毎日、夜中とか朝5時とかにやったりするんで、日中にやることはない。これは特別な公開やね。ここはこうして屋根とかもないところで洗ってるんで、冬場なんかは寒くて、天井なんか凍って滑ったりすることもあったわ」と話す。 車体や窓を、長いブラシでゴシゴシと洗う作業は大変そう。さらに、10日午後は雪も降ってきたため、その様子を見ているだけでも寒かったが、係員はていねいに洗い続けていた。
洗浄担当の男性「最後やからいつも以上にきれいに」
田中さんは「23年の思い出は?」との質問に「運行が遅れたとき、夜いつ帰ってくるんかな? とか覚えがある。これから生活習慣も変わり、当分、気が抜けたようになるんちゃうかな」と話す。 また、最後の運転に向けては「いつも以上に、全然目立たないところとかもやっとかなと。言うたら最後やから出血大サービス。ただ、時間かけたら残業になってしまうんで考えてやります」と笑いをとりながら話していた。