香港短距離界に化け物登場! 鞍上がゴール前から手を突き出しながら17年ぶりレコード更新
17日、香港シャティン競馬場で暮れの国際競走を占う前哨戦が開催された。 今年の安田記念V以来となる復帰戦を迎えたロマンチックウォリアー(セン6・Cシャム)がGⅡジョッキークラブカップ(芝2000メートル)を快勝して6連勝を飾ったが、この日、ファンの視線を一身に集めたのはGⅡジョッキークラブスプリント(芝1200メートル)に出走したカーインライジング(セン4・Dヘイズ)。スプリント界の超新星が度肝を抜く走りを披露した。 単勝1・1倍の圧倒的支持を受け、Zパートンを背に3番手からレースを進めたカーインライジングは余裕しゃくしゃくの手応え。直線は鞍上の仕掛けに反応して瞬時に抜け出すと、あっという間に後続を突き放した。ここでパートンは勝利を確信。同日に日本で行われたマイルCSの団野(ソウルラッシュ)とは逆に、ゴールの手前から馬場の内側へ手を上げるパフォーマンスを見せた。これは場内カメラに向けて勝利をアピールしたもので、破格の強さを際立たせた形だ。 さらに驚くべきは勝ちタイムだった。同馬がマークした1分07秒43は、名スプリンターとして名をはせたセイクリッドキングダムの1分07秒50を実に17年ぶりに塗り替えるレコード。それをパフォーマンスつきの大楽勝でやってのけた。質の高いことで知られる香港スプリント界だが、とんでもない化け物が現れたと話題を独占している。 次走はもちろんGⅠ香港スプリント(12月8日・シャティン競馬場芝1200メートル)。名手パートンをして「スプリンターに必要な全てを備えている」と言わしめたカーインライジングが、世界にその存在を誇示する。
東スポ競馬編集部