環境問題へ理解深める 奄美市で3機関共同教育プログラム 笠利地区の児童が参加
鹿児島県奄美市と日産自動車、日本航空(JAL)グループは奄美市笠利町の奄美空港で11日、同市笠利地区の小学5、6年生を対象に「次世代環境教育プログラム」を実施した。笠利地区の5校から約80人の児童が参加。講話や最新の航空機材の見学などを通して環境問題への理解を深めた。 3機関共同の環境教育プログラムは、子どもたちに世界自然遺産に登録された奄美大島の自然を守る意識を高めてもらうことを目的に初開催。JALと日産がそれぞれ全国で展開する「JAL そらエコ教室」と「日産わくわくエコスクール」を共同で実施した。 当日、午前の部には赤木名小の児童約40人が参加。奄美空港の日本エアコミューター(JAC)格納庫内で講話があった。 そらエコ教室では、JALの機長を務める伊藤英樹さんが、パイロットが見る地球環境の変化を語った。伊藤さんはアラスカ半島の10年間の変化や、2019~20年にかけて発生したオーストラリアの森林火災の写真を示し「パイロットも長い間空や海を見続けて、地球温暖化を感じている」と話した。JALの環境に関する取り組みも児童らに伝えた。 日産わくわくエコスクールは同社材料技術部の佐々木優さんが講師となり、地球温暖化の仕組みを説明。二酸化炭素を出さない電気自動車の重要性を語り、ペットボトルのキャップを用いて作られたモデルカーを使って実践的に電気自動車の構造を学習した。 JALの客室乗務員による業務内容に関する講話や、航空整備士による航空機に関するクイズの出題、環境に配慮した最新の航空機材の見学もあり、児童らは楽しく〝空の仕事〟を学んだ。 赤木名小5年の児童は「このような体験ができるのは貴重。地球温暖化について学んだので、自分にできることから課題を解決して地球を守っていけたら。将来は客室乗務員になりたいので、話が聞けてさらに気持ちが強くなった」と目を輝かせた。