出荷額4年ぶり減少へ…建設機械、成長の踊り場を迎えた要因
収益改善 鉱山機械・アフター強化
収益貢献にコマツが期待を寄せるのは鉱山機械と値上げだ。菱沼聖史執行役員は「足元はインドネシアの需要が悪い影響が出ているが、他の地域は堅調の予想で、取り返せるとみている」と話す。 日立建機は引き続き北米市場の強化を推進。「下期になれば米連邦準備制度理事会(FRB)の金利引き下げの効果で代理店の在庫抑制も和らぐだろう。ファイナンス会社も盛んにキャンペーンを行って顧客の需要を喚起する」(松井英彦執行役常務)とみる。 コベルコ建機、住友建機の2社はコスト上昇の抑制、固定費削減とともに、アフターセールスの強化に力を入れる。住友建機はアフターサービスについて「国内では機械の管理台数も増えているため利益に寄与しやすい」(広報担当者)と捉える。 建機工は25年度の出荷額予想を24年度比2%増の2兆2319億円とし、再び成長軌道に戻るとみている。山本明会長(コベルコ建機社長)は「現在の減少は一過性だと思っている。増加基調は変わっていない」と強調。次の成長期に備え、各社とも我慢のしどころだ。