郡山署の駅前浄化作戦、大規模飲酒検問を実施 作戦開始から半年、効果に歓迎
郡山署がJR郡山駅前の治安向上に向けて取り組んでいる「浄化作戦」は今月で開始から半年を迎えた。同署は、課題となっていた悪質な客引きの監視強化に加え、11日から20日まで10日間にわたる”異例”の大規模飲酒検問を実施。飲酒運転が絡む事故が減るなど一定の効果が見られ、地元の関係者からは「抑止力になっている」と歓迎の声が上がる。 同署などによると、19日までの摘発件数は酒気帯び運転が2件、無免許運転1件、免許証不携帯が十数件。基準値以下の運転手に対する警告は1件だった。一方、11日以降に同署管内で、年末年始に増加が懸念される飲酒運転が関係する交通事故の発生はなかった。同期間に市内外の周辺警察署管内でも飲酒運転がらみの交通事故の発生はなく、波及効果も見られた。 馬場孝二郡山署長は「郡山駅前は県内有数の繁華街。飲酒して近隣市町村に戻る途中で事故を起こすケースも見受けられる。駅前での飲酒運転を絶てば郡山周辺の飲酒運転が減る」と狙いを語り、「引き続き検問などを行いながら飲酒運転の抑止を図る」と話す。 同駅前では以前から客引き行為などが問題となり、市民から治安悪化を危ぶむ声が上がっていた。こうした状況を受け、同署は6月から県警の関係部署と合同で「駅前総合対策部隊」を新設。駅前付近に拠点を設け、監視を強化してきた。 こうした取り組みに、郡山市大町商店街振興組合の名木剛範理事長(58)は「制服姿の警察官が近くにいることで、特に夏頃には老若男女問わず安心して飲み歩く人の姿が見られた」と話す。ただ、駅前の治安向上には取り組みの継続が必要であるとし、「引き続き、駅前浄化への活動をお願いしたい」と述べた。
福島民友新聞社