何かと話題の「ロックTシャツ」の流儀 「聴かないけど着るはアリ?」「海外製はサイズがバラバラすぎる」「背中のデザインが酷い」…長年の愛好者たちの声
大好きなバンドだけどデザインがカッコ悪い…
高値が付く物があることは分かったが、「着たいから着る」というスタンスの人が大半のはず。愛好家には愛好家の“ルール”があるようだ。10代の頃から30年以上、冠婚葬祭以外はメタルTシャツを着続けている自営業のAさん(50代/男性)はいう。 「ロック仲間とよく話題になるのは、『音楽は聴かないがTシャツは着るバンドはあるか?』というネタです。大好きなバンドだけどロゴやデザインがどうしようもなくカッコ悪いバンドもあれば、その逆もある。私は本当に好きなバンドのTシャツしか着ませんが、今ではファストファッションのチェーン店でもAC/DCやメタリカのTシャツを売っているので、聴かないけど着るのも全然アリなんでしょうね。 Tシャツがきっかけでコミュニケーションが生まれることもあります。飲み屋で意気投合して友達になったこともあれば、飛行機の隣席の人と搭乗中ずっと音楽の話をしたこともあります。外国人はもっと気軽で、すれ違いざまにTシャツのバンド名を叫ばれ、ハイタッチしたりサムアップしたりといったことも珍しくありません」 ロックTシャツにはトラップも多い。普段着もパジャマもロックTシャツだという会社員のMさん(40代/男性)はこう話す。 「輸入モノはサイズが本当に適当です。私は178cm・90kgという体型なので基本はXLですが、日本のXLと海外のXLは大きさが違いますし、海外のXLはサイズがまちまちで、ピッタリなのもあればデカすぎることもあります。通常はS、L、XLですが、一度『P』と書かれているTシャツを見たことがあります。どうやらフランス製で『Petit=小さい』という意味だったようです。 洗濯も注意が必要です。縮むと困るのは当然ですが、縮み方も全体的に縮むもの、縦方向や横方向にだけ縮むものがあって、どれも困りもの。あと、生地のせいなのか、輸送時のコンテナの匂いなのか知りませんが、買った時に独特の匂いがすることもしばしば。生地も洗濯を繰り返していると、バンドロゴの部分だけポロっと剥げ落ちたりするパターンもあります」