食べ物が飲み込みにくい! 命にかかわる嚥下障害のサインを見逃さないで
「食事中によくむせる」「食べこぼしが多い」などの症状が、ご自身あるいはご家族に起きている人はいませんか? 「食べる力」は、年齢とともに衰えてきます。自覚がある場合、もしかすると嚥下障害を起こしているのかもしれません。 【画像】死刑囚が「アイマスク」をするヤバすぎる理由 嚥下障害(摂食嚥下障害)とは、口からうまく食べられない状態をいいます。嚥下機能の低下は、窒息を起こしやすくするだけでなく、誤嚥性肺炎という、高齢者にもっとも多いタイプの肺炎を招く原因にもなってしまいます。肺炎は日本人の主な死因のひとつで、高齢者にとっては、まさに命にかかわる重大な病気です。 そこで、これから全8回にわたり、食べる力の維持や嚥下機能の回復を目指すためのヒントをQ&A形式でご紹介します。早めに対処して、食べる喜びを末永く味わっていけるよう、正しい知識を身につけていきましょう。 嚥下障害 第1回
Q あなたは大丈夫? 嚥下障害のサインをチェック
元気なうちは、口からものを食べることに、なんの苦労も困難もなかったことでしょう。しかし、「食べる力」は年齢とともに衰えてきます。あなたやご家族が嚥下障害になっていないか、下記の項目からチェックしてみましょう。 ●食生活に変化が…… □ 食事をするのに長い時間がかかるようになった □ ごはんよりめん類を好むようになるなど、食事の好みが変わってきた □ 食べるとすぐ疲れてしまい、残してしまう ●咳、痰、声に変化が…… □ よく咳や痰が出る □ 痰に食べかすがまじっている □ 食事中によくむせる □ 会話中にむせることがある □ 夜間、咳込むことがある □ 食事のあと、がらがら声になる ●食事中にトラブルが…… □ 飲食をすると、のどに違和感がある □ 飲食をすると、胸が詰まったような感じがする □ 食べこぼしが多い □ 飲み込んだあとも、口の中に食物が残ってしまう □ 食物をのどに詰まらせたことがある ●食事以外にも気になる様子が…… □ 体重が減り、やせてきた □ 水分をあまりとらない □ 発熱をくり返したり、微熱が続いたりしている □ 話しているときにつばでむせる ここに挙げたのは、嚥下障害があるときに起こりやすいサインです。1つでもチェックがついたら問題は始まっているかもしれません。