アゼルバイジャン航空機墜落、原因はロシアのミサイルか
【AFP=時事】中央アジア・カザフスタン西部で38人が死亡したアゼルバイジャン航空の旅客機墜落について、アゼルバイジャンと米国の当局は、ロシアの地対空ミサイルによって撃墜されたとの見方を示した。メディアと米当局者が明らかにした。これに対しロシア大統領府(クレムリン)は、調査の結論が出る前に「仮説」を立てるのは間違いだと警告した。 【写真】カザフでアゼルバイジャン航空機墜落、38人死亡 墜落について調査が進められているが、アゼルバイジャン政府寄りのウェブサイト「Caliber」は匿名の同国当局者の話として、当局はロシアの移動式防空システム「パンツィリS」から発射されたミサイルが原因とみていると報じた。 この見解は、米紙ニューヨーク・タイムズやユーロニュース、トルコの半国営アナトリア通信でも報じられた。 ユーロニュースはアゼルバイジャン政府筋の話として、「飛行中の旅客機の横で爆発した砲弾の破片が、乗客乗員に当たった」と報じた。 米当局者も匿名を条件に、これまでの兆候はロシアの対空ミサイルが旅客機に当たった可能性を示唆していると述べた。 航空・軍事専門家からは、旅客機がウクライナの無人機の活動が報告されている地域を飛行していたため、ロシアの防空システムによる誤射で撃墜された可能性があると指摘する声も上がっている。 元フランス航空事故調査局(BEA)の専門家は匿名を条件に、旅客機の残骸には「多数の砲弾の破片」による損傷があったようだと指摘。 損傷は、マレーシア航空MH17便を「ほうふつとさせる」と述べた。MH17便は2014年、ウクライナ東部で親ロシア派武装勢力に地対空ミサイルで撃墜された。 クレムリンのドミトリー・ぺスコフ報道官は記者団に対し、「調査の結論が出る前に、仮説を立てるのは間違いだ」と述べた。【翻訳編集】 AFPBB News