今年の漢字は「繋」 三重県知事、被災地支援やSNS犯罪
一見勝之三重県知事は25日、年内最後の定例記者会見に臨んだ。能登半島地震の被災地支援などで「つながりが重要な年だった」と振り返り、今年の漢字には「繋」を選んだ。 「繋」には、匿名・流動型犯罪グループによる「犯罪のつながり」を断ち切る意味も込めた。SNS(交流サイト)を通じた情報発信の在り方が選挙をきっかけに議論されたことも踏まえた。 一見知事は会見で、能登半島地震の発生や南海トラフ臨時情報の発表によって「災害について意識させられた年だった」と述べた。パリ五輪で県出身の選手が活躍したことも振り返った。 このほか、衆院選を経て「年収103万円の壁」を巡る議論が活発化したことで「富の配分が変わってきていると考えさせられた」と語った。世界で続く紛争や米大統領選も振り返った。 県政では「災害対応が形になってきた。目に見える物が出てきた」と評価。災害時用トイレを県庁に設けたことや「防災アプリ」の配信開始、津波避難タワーの整備などを例示した。 子ども施策は「軌道に乗ってきた」とし、人手不足の対策にも「一定の道筋が付いた」と評価。「防災や子ども、観光など、さまざまな課題が山積している。来年も施策を進める」と語った。 また、任期満了(来年9月12日)を控えて自らの進退を問われた一見知事は「何度も申し上げているが、いろんな方の意見を伺って適切な時期に判断することになる」と述べた。