【函館便り】家族の前で函館初勝利…青森出身ルーキー長浜鴻緒騎手「勝てて良かったです」
ここでしか会えない人。土地柄そういった人は、それぞれいらっしゃると思います。 仕事やお金、時間を気にしなければ、会いたいときに会えるという言い方もできますが、遠くに住んでいて、旅行や仕事で近くに立ち寄った際、「近くまで来たし、せっかくだから会おうよ」。こういったセリフを言えることは素晴らしいことだと思っています。中央競馬は北海道から九州まであります。競馬をきっかけに、普段会えない人と交流ができる。自分はそう思っています。 個人的なところで言うと、函館は自分の母方のルーツがあります。昨年の出張時には休日に知り合いの家を訪ねました。「ずいぶん偉くなったね。よく来てくれたね。大儀だったね」と言われました。“偉くなる”というのは、偉そうとか皮肉ぶった意味ではなく、“大きくなった”という意味で使うそうです。久しぶりに会えて良かったと思っています。これも自分が競馬記者をして、函館出張を担当させてもらえたことが何よりのきっかけです。 ルーキー長浜鴻緒騎手(18=根本)は出身が青森県。先週の函館開幕週には、開催に合わせてご家族を函館に招待したそうです。その土曜7Rでフロムナウオンで函館初勝利を決めました。長浜騎手は「本当に勝てて良かったです。ほっとしています。母、弟、祖父母が見に来てくれました」と笑顔で話してくれました。ご家族も長浜騎手が“偉くなった”姿を実際に見てうれしかったのではないでしょうか。長浜騎手はこの夏ずっと、北海道に滞在予定とのことです。もっともっと活躍してほしいですね。 長浜騎手の話を聞いて、自分も今年も時間が合い次第、知り合いにあいさつに行こうと決めました。昨年に会っていますから、あんまり感動のほどはないでしょうけど、元気にやっている姿を見せられれば。そうとなれば、手土産を…。これから五稜郭公園方面に行ってみます。【舟元祐二】