体育館に“家電”や“輪島塗の食器”「捨てるに捨てがたい品も…」避難者やボランティアが生活物資をマッチング
能登半島地震により避難生活を続ける被災者に、家具や衣類などを配布する取り組みが金沢市の小学校で行われています。金沢市にある四十万小学校の体育館では、配られている生活必需品はすべて無料で持ち帰ることができます。 【写真を見る】体育館に“家電”や“輪島塗の食器”「捨てるに捨てがたい品も…」避難者やボランティアが生活物資をマッチング MRO北陸放送・兵藤遥陽アナウンサー「冷蔵庫などの家電から食器、子どものおもちゃまで、幅広い生活用品がそろっています」 これらは地震で2次避難を余儀なくされた被災者の生活を応援しようと県内外から寄付されたものです。取材した日も家電や家具などが次々と持ち込まれ、「電子レンジ、きれいなレンジのきたよ」「うちのレンジよりきれいやわ」といったやりとりが交わされていました。 無料配布はNPO法人「みんなの畑の会」が企画。避難所に持ち込まれる支援物資には、今後の生活に必要な家電や食器などがないことから、もっと実用的な物の提供が必要だと感じ、先月12日から生活用品の無料配布を始めました。これまでに500人ほどの利用があったということです。 NPO法人みんなの畑の会・西田敏明 代表理事「最低30、40万買わざるを得なかった。その30、40万はものすごくつらいお金であることは事実。もっと早くできたらよかった」 ■欲しい物のマッチングも… 発災から2か月を迎え、2次避難所だけでなく、みなし仮設などで新たな生活を始める被災者もいて、家電や暖房器具などの需要も多いということです。 門前からの避難者「アパートに住んでいる。ちょっと足りないものを貰いに来た能登町の避難者は、洋服を全部買っている。避難所からそのまま来たから」 珠洲市折戸からの避難者「長靴を探していた。家から持ってこられたかったので」 欲しいものがなかった場合は、付箋に欲しいものと、電話番号を書かくと、入り次第、連絡がいくマッチングシステムも導入されています。 また会場では輪島市南志見地区からの2次避難者もボランティアとして手伝っていました。 南志見地区からの避難者・河本恵き子 さん「わたしも、きのう家に帰ってちょっと片付けて輪島塗とかいうものをここで提供した。そしたら評判がよくて、すぐにもらわれましたよと。捨てるに捨てがたい。力になる。私は人と話すのが好きで、ちょっと余計なことも言ったりするけど、それが一つの励み。先行きが見えない生活が続く被災者にとって、ここでの交流は、心の支えにもなっています」
この支援物資の無料配布は四十万小学校の体育館で3月24日ごろまで毎日行われていて、家で使っていないもの、余っているものを会場に持ち込むことができます。
北陸放送