大阪・松井知事と吉村市長が会見(全文1)広域行政の二元化はありえない
大阪府の松井一郎知事と大阪市の吉村洋文市長は20日午後、日本外国特派員協会で記者会見を行った。 【動画】大阪・松井知事と吉村市長が会見 大阪都構想やG20サミットなど説明 ※【**** 00:35:30】などと記した部分は、判別できなかった箇所ですので、ご了承ください。タイムレコードは「大阪・松井知事と吉村市長が会見 大阪都構想やG20サミットなど説明」に対応しております。 ◇ ◇
府市連携による改革推進、万博
松井:大阪府知事の松井です。外国特派員の皆さんに講演させていただく貴重な機会をいただき、ありがとうございます。2年前の4月にこの場で万博についてお話しさせていただきました。皆さんからの情報発信をいただき、世界の多くの国々の支持を得て誘致を勝ち取ることができました。この場を借りて厚く御礼申し上げます。 本日私たちが皆さんにお伝えしたいことは、大きく3つあります。府市連携による改革の推進、そして成長のインパクトとなる万博などの取り組み、そしてあらたな大都市制度の実現についてです。 初めに、府市連携による改革の推進についてです。この一覧表は2008年の時点で大阪府と大阪市が、それぞれ持っていた研究所などの施設を示したものです。日本で2番目に狭いこの都道府県の中で、大阪府と大阪市が競い合うように同じような施策を行う、同じような施設を整備するという状況でありました。象徴な例が、この2つのビルであります。大阪府と大阪市、それぞれが大阪のベイエリアに超高層ビルを建て、高さを競い合っていました。日本のバブル経済崩壊後、不動産の不況の影響などで入居者が集まらず、いずれも運営会社は破綻をいたしました。 われわれは、この状況では大阪が成長しないということで、私とそして吉村市長、前大阪市長である橋下市長と一緒にタッグを組んで、この無駄の解消や施策の連携の強化、改革を強力に推進いたしました。大阪府、大阪市、それぞれ別々であった成長戦略を一本化し、共通の目標を定めました。 経済界とともに観光インバウンド強化に向けて観光のプロモーションの司令塔となる大阪観光局を整備いたしました。人や物が流通をしやすい、そのためにさまざまなインフラの整備にも着手いたしました。関西空港とのアクセス向上につながるなにわ筋線は、30年間動いてこなかったプロジェクトでしたが、事業化に向けて動き出しました。民間にできることは民間に任せるということで、空港や地下鉄の民営化を実現いたしました。 先ほどもお話ししましたが、大阪府、大阪市、それぞれが持っていた研究の施設の統合も実現いたしました。これから日本は少子高齢化で若い人たちが減っていきます。そのために、世界の大学と競争ができる、そういう大学を目指して大阪府立大学、そして大阪市立大学、この2つの大学の統合も進めております。 大阪府、大阪市が大阪の成長戦略を一元化したことにより、実体経済にも現れてまいりました。景気動向指数は全国平均を大きく上回っております。大阪を訪れた外国人のお客さまは私が知事になった2011年は160万人でしたが、一昨年、2018年には1150万人の試算がなされており、約7倍伸びました。府市連携の大きな成果が、そして大阪を成長させるさらなるインパクトが万博、G20、IRです。万博の誘致実現までは、非常に長く厳しい道のりでありました。「いのち輝く未来社会のデザイン」というテーマがBIE加盟国に評価されたこと、そして府市一体で活動をし、府民や市民の皆さんに応援いただいたことが勝因だと考えています。 経済効果は2兆円と試算されていますが、2020年の東京オリンピック・パラリンピック後の日本の成長の起爆剤として期待をされています。会場にはAIをはじめとする最先端の技術を導入いたします。今後、先月末に発足した、日本国際博覧会協会において具体化をしていきます。この万博は、国連が掲げるSDGs達成の貢献を目指しています。 続いて、G20大阪サミットは今年の6月、万博会場のある夢洲の東側であります、咲洲のインテックス大阪を主な会場として開催いたします。2025年の万博開催に向け、大阪で各国首脳が一堂に会し、国際社会の共通課題について幅広く議論されることは大きな意義があります。開催期間中は各国の政府関係者、約3万人が大阪を訪れ高い経済効果を発揮できます。ぜひ本日ご出席をいただいてます、特派員協会の皆さんにも世界各国への大阪の魅力の発信にご協力をいただきたいと思います。 IR、大都市制度については、吉村市長に説明をいただきます。 司会:Thank you very much.