「サッカー人生で一番難しい」スパルタ三戸舜介が出番激減で直面する厳しい現実。それでもなぜポジティブに前を向けるのか「まずは自分を救いたい」【現地直撃】
「なんで出られないんだろう、と悩んだりしたこともありました」
今シーズンの開幕直後、三戸舜介(スパルタ)は「今年はステップアップの勝負の年です。昨季はここで2ゴールしか決められなかった。今季はスパルタでゴールとアシストという結果を残してステップアップしたい」と意気込んでいた。しかし彼はいま、所属クラブでの出番を減らしてしまっている。 【画像】“世界一美しいフットボーラー”に認定されたクロアチア女子代表FW、マルコビッチの悩殺ショットを一挙お届け! 12月7日、チームはNACに0-2で完封負けを喫したが、アタッカーの三戸に出場機会は訪れなかった。15節を終えた時点での三戸の個人成績は12試合出場1ゴール。先発したのは開幕のヘラクレス戦の1回だけで、出場時間は303分に留まっている。第5節のゴ・アヘッド・イーグルス戦で12分間プレーした彼はパンチの効いたミドルシュートでゴールを決めたが、翌節のRKC戦では5分間だけの出場時間に留まった 「途中から試合には出てますが、選手たるものスタメンで出たい。『なんで出られないんだろう』というストレスがあったり悩んだりしたこともありました。自分のサッカー人生において、この半年は一番難しい時期でした」 NAC戦直後、インタビューに応じた三戸は「ホント、ついこの間、本間至恩選手(浦和レッズ。アルビレックス新潟時代の三戸の同僚)の記事を読んだんです」と言った。 「そこにバルセロナBから浦和に移籍した安部裕葵選手から本間選手が聞いた言葉がありました。『今の自分は未来のためにある。だから苦しいことも乗り越えれば、その先にいる自分が待っている』。その言葉を読んで、僕も『なるほど。自分も焦りすぎることなく、出番が来たときに僕が持っているものを発揮すれば、おのずとチャンスが来る』と思いました」 バルセロナB時代から負傷が続き、23年夏に浦和に移籍してから公式戦出場のない安部が「未来の自分」を信じて復活を期す言葉に、三戸は心を奮い立たせた。 それにしても、パラグアイ戦で2ゴールを記録するなど、U-23日本代表の一員としてパリオリンピックで存在感を示したのは、わずか半年前のこと。今シーズン、三戸が躓いたキッカケはなんだったのだろうか。 「開幕戦は先発し、2戦目(対トゥベンテ)もスタメンの予定だったんですが、前日に怪我をしてベンチスタートになってしまった。最初のほうはチームの調子も良かった(注:2勝4分1敗)ので、なかなかチャンスを得られず、そのまま自分の実力不足もあり...。だから、(躓いたキッカケは今シーズンの)最初ですかね」 前任のユルン・ライスダイク監督に引き続き、15節のフローニンヘン戦から指揮を振るスタイン監督とも、しっかりコミュニケーションは取っている。 「今の監督からはプレーの強度を高めることを要求されています。そこは自分次第だと思います」
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