阪神・藤川球児監督「必ず一番上をもう一度見に行きます」3万8500人にV奪回宣言
阪神の「ファン感謝デー2024」が23日、甲子園球場で行われた。藤川球児監督(44)は3万8500人の虎党が詰めかけるなか、「一番上をもう一度見に行きます」と来季のV奪回を宣言した。 3万8500人の虎党が詰めかけた甲子園の光景を指揮官として初めて目にし、V奪回を求めるファンと思いを共有した。心の内から湧き上がる闘争心を藤川監督が〝所信表明〟に込め、熱く、力強く、誓いを立てた。 「来年は、必ずここにいるメンバーで勝ちます! 内野から外野まで、たくさんのファンに集まっていただけるのが、阪神タイガースです。それを誇りに思い、来シーズン必ずみんなで一番上をもう一度見に行きます」 新指揮官の気迫あふれるあいさつが、虎党の歓声を巻き起こした。スタンドからの熱気に包まれるホームで、まずは「岡田彰布(前)監督になり替わり、今シーズンのお礼を申し上げたい」と謝意を示した。囲み取材では「今シーズンのお礼、感謝の日。岡田顧問が出てもいいというところ。自分としてはなり替わって、お礼を伝えなければというのが、まず最初です」と真意を説明した。 10月15日に就任会見を行い、その後は〝無観客〟の秋季練習期間などで慣れ親しんだ甲子園を訪れてきた。11月1日からは高知・安芸の秋季キャンプで若虎を鍛える日々。チームの戦力の分析、伸びしろの把握を進め、4万人近いファンに日本一を約束した。 現役時代はセットアッパーや守護神として甲子園の大声援に勇気をもらい、修羅場を乗り越えてきた。この日は数々のイベントで和気あいあいとしたムードに包まれ、「今日のタテジマは戦いの場じゃない。戦いとファン感謝デーでユニホームを着るのは全く別ですね」とリラックス。モニター越しに選手の動きに対して〝ツッコミ〟を入れるなど、指揮官もファン感謝デーを楽しんで英気を養った。 もちろん2位に終わった今季のリベンジへの思いは強い。ユニホームに身を包み、大観衆の前に立った藤川監督は勝負師としてのプライドもにじませた。 「メッセージも大事なことでしょうけど、ゲームを送る上でのことが一番重要な仕事。いくら言葉で表現しても結果なんでね。そこに対しては逃げずに真っすぐね、一番先頭になって向き合っていくのが私の仕事」
虎党に今季の感謝を伝え、新たな戦いに向かう。藤川虎は充実のオフを過ごし、再び頂点に立つ。(新里公章)