デジタル技術と触れ合う 3Dプリンターで創作活動 奄美市名瀬
子どもたちが最新のテクノロジーに触れながら創造性を育む居場所「デジタルベースMINE」(鹿児島県奄美市名瀬)で21日、デジタル技術の専門家を招いた交流会があった。昨年6月に設立した一般社団法人me(平田優代表、同市名瀬)主催。奄美大島内から小中学生19人が参加し、3Dプリンターで創作体験を行ったり、イラストを描いたりしてデジタル技術と触れ合った。 同団体は子どもたちへ体験活動の場を提供しようと「me cafe」と題し、19日から24日まで奄美市内でアート鑑賞会や仕事体験などを実施。デジタル交流会もme cafeの一環で行った。 この日は講師として筑波大学大学院2年生で3Dプリンターに詳しい一倉弘毅さん(25)が来島したほか、福岡を拠点に活動するイラストレーターのemma(絵馬)さんがオンラインで指導した。 3Dプリンターとは、3次元データを基に、2次元の層を1枚ずつ積み重ねて立体モデルを製作する機械。3Dプリンターを使ったワークショップには13人が参加し、参加者はフィギュアやキーホルダーなど、自分が作りたいものの対象を見つけ、専用のアプリを使って360度スキャン。そのデータを3Dプリンターに読み込ませ、立体作品を完成させた。 ゲーム機のコントローラーをスキャンし、作品を作った中学生は「スキャンをまんべんなくするのが難しかった。初めて3Dプリンターが動いているところを見て、すごいと思った。作品はけっこうリアルで繊細にできた」と話した。 一倉さんは「活動を通してものづくりの楽しさを感じてもらい、技術が好きと思ってくれる子が一人でも増えたらうれしい」と願った。