ご神体を載せたみこしを担いで温泉街を練り歩く若衆ら＝東伊豆町稲取

　夫婦和合や子孫繁栄などを祈願する東伊豆町稲取の「どんつく祭」（稲取温泉旅館協同組合主催）が5日、稲取温泉場で開かれた。男性のシンボルをご神体としたみこしが練り、住民や観光客でにぎわった。 　神事に続いて若衆らが長さ約2メートルのご神体が載ったみこしを担ぎ上げ、稲取文化公園を出発。「オリャ、オリャ」と威勢のいい声を上げながら温泉場を練り歩くと、見物客がスマホやカメラを手に囲んだ。 　泊まりがけで見物に来たという横浜市の60代男性は「他では見られない祭りで面白い」と興味津々の様子で見入った。学生や外国人も担ぎ手に加わり、“天下の奇祭”を楽しんだ。 　同公園内に飲食の出店が並び、特設舞台では地元グループによるフラダンスをはじめ、津軽三味線奏者の矢吹和之さんの演奏、芸妓（げいぎ）踊り、どん太鼓などが繰り広げられた。フィナーレには花火が夜空を彩った。 　地域の習俗にちなむ祭りで、昨秋5年ぶりに復活し今年で55回目。