羽田新飛行ルートへの対応は?首都直下地震対策は?港区長選挙に立候補した3氏の経歴・政策まとめ
任期満了に伴う港区長選挙が5月26日告示、6月2日投開票の日程で実施されています。今回の港区長選挙には届け出順に新人の菊地正彦氏(71)、新人の清家愛氏(49)、自民党と公明党が推薦する現職の武井雅昭氏(71)の無所属3名が立候補しました。
菊地正彦氏は日本大学卒業。1993年から東京都議会議員を1期務める
菊地氏は1953年生まれ、日本大学法学部卒業、日本大学大学院法学研究科満期退学。出版社勤務を経て、港区六本木に会社を設立しました。1992年に日本新党に入党し、1993年の東京都議会議員選挙に当選しました。港区長選挙は2020年に続き2度目の挑戦となります。
菊地氏が掲げる政策とは
菊地氏は以下の施策を公表しています。 ◇区民の更なる福祉向上(住み慣れた地域で生きる・育てる) ・単身高齢者及び高齢者(シニア)支援策の更なる推進 ・子育て支援の更なる強化推進 ◇防災対策の更なる強化(安全安心を守る) ・首都直下型地震の被害想定やエリア特性に応じた対策 ・羽田新飛行ルートの固定化回避への取り組みを推進 ◇健康増進区の先進区として第2のスポーツセンターの設置(建設) ・身近な地域に住民の健康向上、およびスポーツを通して地域コミュニティーの増築 ・帰宅困難者・地域住民の避難所、防災地や備蓄倉庫の拠点として整備設置 ◇区民の声が届く政治(統一地方選挙と同時期に戻す) ・投票率を上げるため、区長任期3年(2027年4月まで)を実行実現します ・首長(区長)2期8年の条例化へ
清家愛氏は東京都港区出身、青山学院大学卒業。産経新聞記者、フリーランスを経て、港区議を3期連続で務める
清家氏は1974年東京都港区生まれ、青山学院大学国際政治経済学部国際政治学科卒業。産経新聞に入社し、記者として7年、主に社会部で事件や行政取材を担当しました。結婚・出産と仕事の両立に悩み退社、フリーランスになりましたが、保育園や幼稚園に入れない港区の現状に疑問を抱き、行政に提言する「港区ママの会」を発足、主宰を務めました。2011年の港区議会議員選挙で初当選、以降4期連続当選しました。
清家氏が掲げる政策とは
清家氏は以下の施策を公表しています。 1 港区の「ビジョン」を22年ぶりにアップデート! 10年ごとに見直されるはずの都市経営ビジョン「港区基本構想」が、22年間、一度も更新されていません。 この20年で、人口動態が大きく変化し、テクノロジーは進化し、グローバル化が進み、時代は急速に変化しました。港区の高いポテンシャルを生かし、特区制度や民間の力を借りて、世界をリードする「港区ビジョン」を、一緒につくっていきましょう。 2 首都直下地震の「被害想定」を3年で半減へ 港区の被害想定は、建物全壊約800棟、エレベーター閉じ込め1300台以上、避難者約6万人、帰宅困難者約53万人。 この20年で、港区の人口は10万人以上増え、9割がマンション住民になり、街は激変しました。古いままの防災計画を見直し、エレベーター閉じ込め対策、マンション防災マニュアル策定支援など、全国に先駆けた「都市型防災モデル」を早急に確立する必要があります。「被害想定」を今の倍のスピードで半減させます。区民27万人の命を確実に守り、「ペット防災」も進めます。 3 もっと「人を大切に」(子育て・教育・福祉) 港区ではこの20年で、約20の再開発を終え、さらに25を計画予定中。10年後には人口が5万人以上増え、32万人になる予測です。 学童、介護・障がい者施設、運動場など必要な区民ニーズの整備が遅れています。教育・福祉現場は、人手不足で疲弊しています。区民ニーズを正確に把握して整備し、「対人サービス」の充実を行うことで、もっと「人を大切にする」社会をつくっていきます。また、豊かな緑と水辺を生かした、歴史的価値が大切にされる「対話と調和のある」まちづくりを進めます。住み続けられる港区へ。 4 区長の「任期」と「退職金」の見直し 区長の任期が長すぎることは、組織の硬直化、マンネリ、癒着など様々な弊害を引き起こすことが指摘されています。 1期任期を終えるごとに約2000万円、5期で1億円以上の退職金が支払われる「区長退職金」のあり方も問題です。区長の任期を3期12年までとする「多選自粛条例」を制定します。任期内に計画を完遂し、未来にバトンをつないでいく仕組みをつくります。 「愛があふれる国際都市 港区」5つのビジョン! 1 世界一幸せな「子育て・教育都市」 ○「誰でも“こども園”」導入 ○公立中高一貫校 ○教材費無償化 ○登下校安全対策 ○高校生の留学支援 ○グローバル教育、スペシャルニーズ支援の推進、多様な学びを支援 2 高齢者も障がい者も誰ひとり取り残さない「健康・福祉都市」 ○「健康寿命日本一」計画 ○介護サービスの拡充 ○障がい児・者支援の不足ゼロへ ○運動する場・小規模遊び場を整備 ○「動物愛護行政」の推進 3 確実に命を守る「リアル防災都市」 ○減災対策をスピードアップ ○マンション防災対策の徹底 ○老朽化マンション対策 4 アート・環境・経済「SDGs先進都市」 ○「水辺を向いたまちづくり」 ○歴史的価値あるものを守る制度構築 ○デジタル通貨導入で地域活動にポイント付与。町会、自治会、商店街を支援 ○SDGsなど「社会課題解決型スタートアップ」の聖地に ○世界をリードする「環境先進都市」へ ○アートで国際都市連携 5 DX・区役所改革「頼れる便利なオープン区役所」 ○スマホで完結「来なくてすむ便利な区役所へ」 ○“伝わる広報”改革 ○基金・事業の費用対効果の見直し ◎「羽田空港新ルート固定化回避」の早期実現! ◎「神宮外苑再開発」の事業者の説明責任の徹底!