巨大おにぎり、野鳥に食べてもらい豊作祈願…400年続く伝統行事「合葉の神祭り」 福井県坂井市
福井県坂井市坂井町島の春日神社境内にある合葉(あいば)神社で1月4日、伝統行事「合葉の神祭り」が営まれた。米1升分の巨大おにぎりを2個供えて、今年1年の豊作を祈った。 同区に約400年以上伝わるとされる行事。ほこらに供えたおにぎりを、野鳥などが食べて早くなくなれば豊作になるといわれている。 おにぎり作りは持ち回りの当番宿(やど)が担い、今年は55歳の区長が務めた。午前5時から米を炊き始め、直径約20センチのおにぎりにし、漬物に見立てて切った大根と一緒に供えた。 同11時ごろ、続々と区民が集い、神事が始まった。神主による祝詞奏上などに続き、加藤区長ら代表者が玉串をささげた。最後は家内安全を願い、恒例の左義長を行った。 同区の住民は17世帯、約60人。高齢化などを理由に祭りの内容も徐々に簡略化してきたという。区長は「区で続く大切な祭り。簡略化せざるを得ないのはさみしい思いもするが、祭りはなくしてはいけない。今年もみんなが平穏無事に健康で過ごしていけたら」と話していた。
福井新聞社