「新NISAのデメリットは? リアル失敗談ないの?」初心者がやりがちなNG話をプロ&個人に聞いた
作家兼編集者の大橋弘祐〈こうすけ〉さん(写真・本人提供) 「でも後悔していることが」と打ち明ける大橋さん。それは、2年目以降は一般NISAに毎年、一括投資できず「儲け損なってしまったことです」。 「『できれば1年を通じて一番安いときに買いたい』って欲が出てしまいました。 そんな考えで投信やETFの値動きを見ると、『今はまだ高いのでは?』『こんなに上がっているということは、これから下がるのでは?』と余計なことばかり考えてしまって、その後は投資したりしなかったり。 『株価が下がって安くなったときに買おう』と待ち構えていたにもかかわらず、2020年の春にコロナ・ショックで株価が下落したときには全く買えませんでした。 コロナの感染拡大で外出禁止になったり、近所の飲食店が閉店になったりするのを見て『こんな状況で株が上がるわけない』と」 上がっているときは「いつか下がるかも」と怖くて買えない。いざ下落すると「まだ下がりそうだから」とやっぱり怖くて買えない。 ■「自称・評論家になるな」 もし、山崎さんの教え通り、2016年以降も年初に100万円ずつNISAで外国株のインデックス型投信、特定口座で日本株ETFにタイミングを計らず投資を続けていれば、8年後の2023年には680万円の含み益が出ていた計算。 余計な感情を混ぜたせいで、前述した272万円の含み益にとどまった、と。いわゆる「機会損失」により約400万円も儲け損なった。 「『俺には投資の判断能力なんかないんだから、安いところで買おう、うまくやろうなんて考えるな。自称・評論家になるなよ』と自分に言い聞かせています(笑)」 大橋さんはNISAと同時にiDeCoもはじめていた。給与から天引きでつみたて。 約8年間、NISAと同じ外国株のインデックス型投信を買い続けて約175万円の含み益だという。増加率はNISAの58%増に対し、iDeCoが75%増と格段にいい。 ■有名人の推奨をうのみ なお、大橋さんは金鉱会社の株に投資するETFや中国の代替投資先になりそうな、とある新興国関連の投信も買っている。