ルーマニアの山で「空飛ぶ救急隊員」が訓練、2017年からジェットスーツ開発中
ルーマニアで、着用することで空を飛ぶことができる「ジェットスーツ」を着た救急隊員が、観光客に人気の山の頂上で負傷者が確認されたことを想定した訓練を行い、この技術の可能性を実証した。 トランシルバニア地方の観光客に人気の山で行われた訓練では、ジェットスーツの開発企業「グラビティ―・インダストリーズ」の最高経営責任者(CEO)がルーマニアの緊急事態当局と協力。通常、山岳救助隊が徒歩で2時間半かかる標高500メートルの地点まで、わずか2分で飛行した。 この技術は2017年から開発が進められており、最新の3Dプリント版には、両腕に2基ずつ、リュックサックに3基、合計7基の小型ジェットエンジンが搭載されている。1500馬力を出力し、高度3650メートル以上で時速136キロを超える速度に達することができるという。ただ安全上の理由から、通常ははるかに低い速度で地形に沿って飛行する。 「グラビティ―・インダストリーズ」は様々な国の民間および軍事顧客と緊密に協力し、ジェットスーツがあらゆる地形上で、昼夜を問わず、ほとんどの気象条件で専門職員を移動させる能力があることを実証している。