ロッテ・ソトが明かす「チャンスで自分にプレッシャー」をかけなくなったきっかけ
目まぐるしく打順が入れ替わることの多いロッテ打線の中で、ネフタリ・ソトはチーム最多の95試合で4番の打順で出場し、ほぼ打順が固定されている。 4番打者として意識していることは「そんなに特別なことはないです。自分のやるべきことをしっかりやって、自分にプレッシャーをかけずに練習、試合に取り組んでいます」と教えてくれた。ソトは試合前の打撃練習では「試合を考えて練習しているので、逆方向を打つことを試合に繋がる」とセンターから反対方向を意識し、福浦和也ヘッド兼打撃コーチも「徹底して右打ち、右打ちから入るので(チームの打撃)サンプルじゃないですか。頭も良いので、ターリー(ソト)は」と評価する。 6月26日に取材したときにソトは「(得点圏では)自分のプレッシャーじゃなくて、ピッチャーのプレッシャーの場面だと思っていて、できるだけ自分にプレッシャーを与えないようにしています」と話していた。 “チャンスで自分にプレッシャーを与えないように”なったきっかけはあるのだろうかーー。 「若い時にチャンスの場面で自分のできること以上にやろうとしたり、ホームランを打とうとよく思っていました。それで苦い思いというか、あまりうまくいかなかった。経験を積んで、そうではなくて自分のやるべきことをやって、1点でも返ってくれればと思うようになってプレッシャーがなくなってきました。ホームランとか打点を挙げると嬉しいんですけど、とりあえず1点を返す感覚でやったらプレッシャーがあまりなくなったという感じです」。 そうした考えがDeNA時代の打点王(19年)に繋がっているのだろうかーー。 「そういうわけではないんですけど、DeNAの最初の方は自分がリーグのことを知らなくて、セ・リーグのピッチャーも僕のことを知らなかった。その年(19年)とかはバッティングのフォームとかが色々噛み合っていたので調子が良かったというのもあります」。 8月の月間得点圏打率こそ.176だが、シーズンの得点圏打率はリーグ2位の.321をマークし、打点もリーグ2位の69打点と勝負強さが光る。福浦コーチは「良い時は反対方向に得点圏でも打っている」と分析する。ペナントレースも終盤を迎え、ロッテは負けられない戦いが続く。その中で、ソトには勝負所、得点圏での一打がより一層求められる。 「やるべきことをやってコントロールできるものはしっかりとやって、コントロールできないことは仕方がないというか、勝ち負けとかコントロールできないので、できるだけやるべきことをやって勝利に繋がるのが一番良い。シーズン中は勝ち負けがあるので、できるだけ勝ちが多くなれば良いと思います」。自分のやるべきことをしっかりとやって、勝利に貢献していく。 (ネフタリ・ソト選手通訳=千葉ロッテマリーンズ・ラファエル・フェルナンデス通訳) 取材・文=岩下雄太
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