“現代版のトヨタ「ハイラックスサーフ」”初公開! 2ドア化&脱着できるルーフが斬新!! 北米トヨタの「4ランナーTRDサーフコンセプト」気になる市販化は?
往年の名車「ハイラックスサーフ」が現代に蘇った
北米トヨタは、2024年11月5日から8日まで米国ラスベガスで開催されたアメリカ最大のカスタマイズカーのイベント「SEMAショー2024」において、ミッドサイズSUV「4ランナー」のカスタムカーである「4ランナー TRD サーフコンセプト」を初公開しました。 【画像】「えっ!…」これが「SEMAショー2024」を沸かせた「4ランナー TRD サーフコンセプト」です(25枚)
「4ランナー TRD サーフコンセプト」のベースモデルである「4ランナー」は、かつて日本でも売られていた「ハイラックスサーフ」の米国名。北米市場では今も高い人気をキープしており、1984年の誕生以来、これまで6世代、40年にわたって販売され続けています。 2024年末に北米で発売される、6代目となる最新の「4ランナー」は、ピックアップトラックの「タコマ」と基本構造を共通。こうしたポジショニングは、「ハイラックス」の荷台部分にFRPキャノピーを被せた初代「ハイラックスサーフ」&「4ランナー」から変わっていません。 「4ランナー TRD サーフコンセプト」がベースとする「4ランナー」は、最新のTNGA-Fプラットフォーム採用で乗り心地や舗装路での性能が大幅にアップした6代目です。 パワートレインには、最高出力278馬力を発生する2.4リッターターボエンジンと、同326馬力を発生するハイブリッド仕様をラインナップ。トランスミッションはいずれも8速ATを組み合わせておりグレードによってパートタイム4WDもしくはフルタイム4WDが設定されます。 そんな新しい「4ランナー」をカスタムした「4ランナー TRD サーフコンセプト」は、南カリフォルニアの活気あるサーフカルチャーにインスピレーションを得た印象的なコンセプトカーです。 1980年代、多くのサーファーが“波”を求めて集った南カリフォルニアのビーチでは、トヨタの「4ランナー」がいわば定番モデルになっていたといいます。 当時、トヨタのピックアップで太平洋岸のハイウェイを走った経験を持つ「4ランナー TRD サーフコンセプト」の開発陣は、そんな象徴的な時代にインスピレーションを得てカスタムプランを想起。初代モデルへのオマージュとして取り外し可能なルーフを採用し、ノスタルジックな雰囲気をも感じさせるモデルへと仕立てています。 新しい6代目の「4ランナー」は、タフなイメージのルックスに強力な4気筒エンジンを組み合わせていますが、「4ランナー TRD サーフコンセプトの開発陣によると、こうした車両構成がオリジナルを想起させ、究極のビーチクルーザーに仕立てられる可能性を感じたといいます。 そのために彼らがこだわったのが、取り外し可能なルーフ。スタイリッシュであると同時に優れた機能性も確保、さらに、過去に敬意を表しつつ、現代にも通用するものに仕上げるためには、こだわりのルーフは必須アイテムだったといいます。 ●特別仕立てのサーフボード「Travel Quiver」も用意 とはいえ、ルーフを外した状態と装着した状態の双方において、見た目も性能もハイレベルの車両を生み出すために、彼らはハードワークを強いられます。 取り外し可能でかつ機能性に優れたルーフの設計や、開閉可能なウインドウを維持しながらの2ドア化はもちろんのこと、リアシートへのスムーズにアクセスできるフォールディング仕様の助手席など、カスタムの手はディテールに至るまで及んでいます。 なかでも取り外し可能なルーフは、CADや最新の3Dプリンター技術を駆使し、ボディの両側へ巧みなカットラインを形成。クローズド時も完璧にフィットするよう注力された結果、ひとりでも簡単に取り外せるよう配慮されています。 またインテリアは、あらゆる冒険に備えるべく、やわらかく防水性に優れたフロア材など耐候性に優れた素材を採用。また、リアシートへ簡単にアクセスできるよう前方に跳ね上げられる助手席が採用されているほか、このモデルのために特別につくられたサーフボード「Travel Quiver」が用意され、ルーフラックと完璧にマッチします。 そんな「4ランナー TRD サーフコンセプト」は、メカニズム面のブラッシュアップにも抜かりはありません。サスペンションはリフトアップ化された、ストロークの長いサスペンションを採用。それらは鍛造アルミニウム製のサスペンションアームを備えており、過酷な地形でもなめらかな乗り心地を実現するよう設計されています。また、大径のオフロードタイヤは、力強いイメージの構築にも貢献しています。 * * * ちなみに、「4ランナー TRD サーフコンセプト」の車名にある“サーフ”とは、サーファーたちに愛された初代のイメージを持たせるためのものであることはもちろんのこと、日本仕様のネーミングである「ハイラックスサーフ」にも敬意を表したものだといいます。 完成度の高いカスタムカーである「4ランナー TRD サーフコンセプト」は、市販化を期待したくなる1台といえるでしょう。
VAGUE編集部