60代で貯金があまりないので、老後の生活が不安です……。現在東京に住んでいますが、地方の町に引っ越せば安く過ごせるのでしょうか?
定年退職後、60代になったにも関わらず十分な金額を貯められなかった人もいることでしょう。そこで、老後の資金を少しでも多く確保するために、物価の高い東京から地方へ引っ越すことを考える人もいるのではないでしょうか。 そこで本記事では、東京と地方都市の生活費の違いをはじめ、地方へ引っ越した際にかかる可能性が高い費用について解説し、老後の生活費を確保する方法もまとめていきます。 ▼定年退職時に、「1000万円」以上の貯蓄がある割合は日本でどれくらい?
東京都と地方都市の生活費の違い
東京からどの地方都市に引っ越すかによりますが、総務省統計局の「家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 2023年」を見ると、東京から地方へ引っ越すことで1ヶ月あたりにかかる生活費を安くすることが期待できるでしょう。 大都市と中都市、小都市の1ヶ月あたりの平均的な生活費は以下のとおりで、大都市に比べて中都市は1万8578円、小都市は2万5726円、小都市(町村)は4万1799円安いからです。 ●大都市:31万2593円 ●中都市:29万4015円 ●小都市:28万6867円 ●小都市(町村):27万794円 また、1ヶ月あたりの生活費を都市別で見てみると、最も高い東京23区の34万1320円と安い那覇市の25万1222円を比べると、差額は9万98円です。 ■家賃が必要かどうかで生活費が異なる 地方へ引っ越す際に、賃貸物件の契約が必要な場合は注意してください。生活費をおさえられたとしても家賃負担が増えることで、その分の生活費が増えるからです。特に現在は東京で持ち家の場合、家賃の支払いが必要であれば、地方に引っ越す大きなメリットはないかもしれません。 全国賃貸管理ビジネス協会の「全国家賃動向(2024年9月調査)」によると、家賃の全国平均額は、1部屋5万3328円、2部屋5万9673円、3部屋6万7342円です。 ただし、平均額が最も高いのは東京都(1部屋7万5537円、2部屋9万602円、3部屋9万8765円)なのに対し、最安は愛媛県(1部屋4万51円、2部屋4万9042円、3部屋5万3127円)でした。引っ越し前に家賃相場を必ず把握しておき、無理のない生活ができるかどうか確認しておきましょう。