60代で貯金があまりないので、老後の生活が不安です……。現在東京に住んでいますが、地方の町に引っ越せば安く過ごせるのでしょうか?
地方に移住する際にかかる可能性が高い費用
東京都の1ヶ月あたりにかかる生活費や家賃の平均額は全国で最も高額ですが、地方へ移住する際にかかる費用があります。例えば、東京と比べて暑い、または雪が降って寒い時期が多い地方へ引っ越すと冷房・暖房器具が必要となり、電気代などの光熱費がかさむ可能性が高くなります。 その他にも、地方は電車やバスの運行本数が少なかったり、近隣にスーパーや病院といった施設がなかったりする可能性が高いです。そうなると、移動手段として自動車が必要となり、購入資金や維持費を確保しなければなりません。
老後の生活費を確保する方法
物価が安くて支出をおさえられそうな地方へ引っ越すだけでは、貯金がないことの解決方法にならないでしょう。以下のように、老後の生活費を確保するための方法も取り入れてみてください。 ●働いて収入を得る ●年金の繰下げ受給でもらえる年金額を増やす ●生活費の節約や毎月の支出を見直す 以下で、方法別に解説します。 ■働いて収入を得る 60歳を過ぎても、再就職や再雇用といった方法で収入を得る機会があります。収入のなかから毎月一定額を貯金に回すなどすれば、少しずつ増やしていけるでしょう。 また働き方によっては、厚生年金に加入できます。厚生年金保険料を支払えば、その分だけもらえる年金額を増やすことが可能です。 ■年金の繰下げ受給でもらえる金額を増やす 収入を得ているなど、当面の生活費を工面できるようであれば年金の繰下げ受給を検討してみてください。原則として65歳から年金を受け取れますが、66歳から75歳までに遅らせることで、1ヶ月あたり0.7%の増額率が適用されます。 老齢基礎年金と老齢厚生年金のどちらか一方の繰下げも可能で、一度適用した増額率は生涯にわたって変わりません。 ■毎月の支出を見直して生活費の節約をする 毎月の支出の内容を確認し、無駄遣いや節約できるものがないか確認してみてください。光熱費がかからないように自宅の家電製品を使う、生命保険や携帯電話の契約内容を見直す、不要なサブスクリプションを解約するといった方法で、支出をおさえられるでしょう。 特に生命保険や携帯電話は、自分の置かれている状況や使い方と合っていない高額なプランで契約している場合があります。