「収入」は「労働量」ではなく、「マーケット」と「希少性」で決まる! 西野亮廣の、大学でも教えてもらえない話――替えが効かない人材になるためには
皆が追いかけている数字を追いかけちゃうと…
というわけで、「自分は何をやったから、こんな仕上がりになったのだろう?」と振り返ってみたのですが、そういえば皆が「再生回数」を追いかけたり、インフルエンサーになることに躍起になったりしている裏で、ひたすら『集客』と『資金繰り』のテストを繰り返していたんです。 「『集客』と『資金繰り』」を繰り返していたわけではなく、「『集客』と『資金繰り』のテスト」を繰り返していたんです。 つまり「上手くいったパターン」は捨てて(来るべき日の為に選択肢として残しておいて)、「これは、どうだ?」「ダメか。ならば、こっちはどうだ?…これもダメか」をひたすら繰り返していたんです。 そして、そのことを動画で発信していたんです。 「『集客』と『資金繰り』」なんてトレンドでも何でもないので、特にその動画がバズることも無いんです。が、「僕にとって必要なデータは、誰かにとっても必要なデータ」だったみたいで、気がついたらオンリーワンになっていました。 これはどこまでいっても結果論で「ラッキー」や「棚ボタ」が多分ありましたが、1つ確かなことは「皆が追いかけている数字を追いかけちゃうと、ラッキーや棚ボタはなく、皮肉にも皆と同じ形になり、希少価値が下がる」はありそうです。 例外は「スポーツ」です。 スポーツに関しては、「皆が追いかけている数字を誰よりも速いスピードで追いかける」が概ね正解になってくるので、ここはゴッチャにしない方が良いと思いますが、サービスに関しては「ポジション取り」が全てなので、今、皆が追いかけている数字を同じように追いかけている方は一旦「これで、いいんだっけ? この先に何があるんだっけ?」と自問自答してみるのもいいかもしれません。 #知らんけど 西野亮廣/Akihiro Nishino 1980年生まれ。芸人・絵本作家。モノクロのペン1本で描いた絵本に『Dr.インクの星空キネマ』『ジップ&キャンディ ロボットたちのクリスマス』『オルゴールワールド』。完全分業制によるオールカラーの絵本に『えんとつ町のプペル』『ほんやのポンチョ』『チックタック~約束の時計台~』。小説に『グッド・コマーシャル』。ビジネス書に『魔法のコンパス』『革命のファンファーレ』『新世界』。
TEXT=西野亮廣