目指すは世界一!代表候補の座を射止めた6人の逸材たち
U-12最終候補に残った逸材・神山大地
その鈴木が「あまり抜け目がないですね」と好評しているのが、チームメイトの神山大地だ。 小学生の時は藤沢リトルでプレーしていた硬式野球経験者。しかも、U-12代表の最終選考まで残っていたという実力者。「U-12に落ちてしまってから、この代表を目指していたので、受かった時は凄く嬉しかったです」と念願だった代表入りに安堵の表情を浮かべていた。 実践練習のなかでも長打を放つなど、176センチ、70キロと引き締まった恵まれた体格を生かした力強いスイングを見せていた。アジアのライバル相手にも同様のプレーで快音を響かせてほしいところ。 そんな神山だが、力強いスイングだけではなく、軸のぶれないバッティングも目に留まった。このフォームについて話を聞くと、打撃に対するこだわりが見えてきた。 「普段はきちんとミートさせて、強いライナー性の打球を飛ばすことを大事にしています。だからアウトコースに対しても逆方向に強く飛ばしたいし、厳しい球には無理せずに見逃したり、カットしたりして、失投は鋭い回転で捉える。そういう対応を意識しています」 選考会でも、通常よりもピッチャーとの距離が近いことを考慮して、「すり足でタイミングを取るようにしました」と対応力の高さを見せて、結果を残した。どんな球にも対応し、足を生かしてヒットをもぎ取るイチローを憧れにしているのも頷けるバッティングだ。 「大会までの1ヵ月でもっとトレーニングで体を大きくして、長所のパワーとスピードを磨いて、外国人選手にも負けないように頑張りたいです」 日本といえば、足を使ったスモールベースボールが武器だが、パワーのある選手も必要だ。神山がそういった役割を担えるか。アジア大会での活躍を楽しみにしたい。
スピードスター・山田悠生、3拍子揃った松澤蒼が野手陣を牽引!
日本野球といえば、スモールベースボール。足を生かした細かな野球で世界を相手に戦ってきた。今回のブロンコ代表の選考会でも、駆け抜けとツーベースのタイムを計測するなど、スピードは重要な要素としてチェックしていた。 そのスピードという部分に置いて、アピールに成功していたのは羽田ポニー・山田悠生。 一塁駆け抜けで3.83秒をマークすると、実践練習のなかでもランニングホームランを記録。見ていてもスピード感のあるプレーが印象的だったが、「できる限りのことをやろう」と意気込み、俊足を生かしたプレーで候補選手の座を掴んだ。 決して最初から足が速かったわけではないということだが、小学生の時に親から指導してもらったことで、走力は磨かれたという。 「腕を真っすぐ振ることだったり、足を前に出したりすることを教わりました。あとは小学校の時、休み時間に走ったりすることが多かったので、自然と足は速くなりました」 もちろん、足だけを武器にしているわけではない。「水平にスイングしてミートさせる」というバッティングで、出塁することを心掛けている。来る国際大会に向けても、「ランナーがいなければ自分が出塁し、チャンスの場面なら1本出して、バッティングで盛り上げたい」と打撃でチームに貢献することを誓った。