画面に貼りついて監視するデイトレードのギャンブル的なイメージ…副業としての「FX」は成り立つのか?
短期で利益を上げるデイトレードなど、数ある投機投資の中でもギャンブル的な印象が強いFX(外国為替証拠金取引)。詐欺的な勧誘も後を絶たず、投資初心者には危険が大きいようにも見える。しかし、給料が上がらぬまま物価上昇が続く今の時代、資産運用の一つとしてFXに対する淡い期待を持つものも多い。そこで今回は、FX取引の手法を言語化・定型化し、その知識をオンラインサロン等で共有しているkuroさんこと、黒田雄士さんに、副業としてFXを成り立たせるコツや危険の見極め方、安全に取引するために必要な考え方などを聞いた。 【写真】3台のモニターでトレードに集中する87歳・伝説の投資家シゲルさん
■FXに関する詐欺被害が横行、なぜ投資詐欺が後を絶たないのか
老後資金問題や超低金利時代、インフレリスクなどに対応するため、資産運用の必要性が叫ばれる中、おいしい儲け話を信じて多額の金を渡してしまう詐欺被害が報告されている。特に、FXに関する詐欺被害はシニア層を中心に増加傾向がみられ、中には数千万円もの被害にあった人もいるという。このような詐欺被害が後を絶たないのは、やはりFXが危険な取引だからなのだろうか。これに対して、“月単位無敗”のFX取引を続けている黒田さんは異を唱える。 「FXはよく投資詐欺的な話のキーワードにあげられるのですが、詐欺を働く人たちはブローカーにお金を入れさせることを目的としているので、FXはエサでしかないという認識です。基本的に人は楽をしたがるものなので、深く考えることなく甘い言葉に乗ってしまいがちなのですが、投機投資においては盲目的に何かを信じるということが最もやってはいけないことなんです」(黒田さん/以下同) 黒田さんは、先輩トレーダーであり事業家であるomuさんと2人でオンラインサロン「omukuroファーム」を開設し、FXで稼ぐための理論を共有している。サロンの参加者たちは、黒田さんたちの考え方をベースに、自分の感覚や生活スタイルに合ったトレードの「型」を見つけ、実践。成功例を共有することで、腕を磨いているのだという。 黒田さんとomuさんの夢は「世界と戦える最強のトレーダー集団」を創ることであり、そこで伝授する情報は、純粋にメンバー育成のため、メンバーの利益を考えてのことである。しかし、その自分たちが発信する情報に対しても、黒田さんは「鵜呑みにせず、自分で調べ、確認し、検証してほしい」とメンバーに伝えているという。 「責任回避的な目的ではなく、投機投資でちゃんとお金を稼げるチカラをつけていくためには、どんな情報に対しても、ご自身で調べて、確認して、検証するということを基本にしてほしいと考えているからです。サロンや無料のメルマガでは、オープンな場所で言うと営業妨害だと怒られそうなことまでお伝えして、これから投機投資を勉強しようとする方に知恵をつけていただけるような形をとるようにしています。特にSNSの情報は99%疑ってかかるぐらいの姿勢でいかないと、何かを盲目的に信じてしまった瞬間、痛い目を見ることになってしまうと思うので」 自分の頭で考えないことの危険性は、指摘されればもっともだ。投資以前の問題として、うまい話には裏があると疑い、調べる姿勢は必要ということだ。