豪経常収支、第1四半期は予想外に赤字転落 企業在庫は増加
[シドニー 4日 ロイター] - オーストラリア統計局が4日発表した第1・四半期の経常収支は、輸入の急増と商品輸出価格の下落を受け、予想に反して赤字に転落した。 経常赤字は49億豪ドル(32億7000万米ドル)。市場予想は51億豪ドルの黒字だった。2023年第4・四半期の黒字額も27億豪ドルに大きく下方改定された。 統計局によると、純輸出は第1・四半期国内総生産(GDP)を0.9%ポイント押し下げる見通し。 一方、4日発表された第1・四半期の企業在庫は予想を上回る増加となり、GDPを1%ポイント押し上げる見通し。政府支出もGDPを押し上げる要因になるとみられている。 ただ、第1・四半期のGDPは低迷が予想されている。市場予想は前期比0.2%増。前年比では1.2%増と、2021年初め以来の低い伸びとなる見通し。 豪準備銀行(RBA)の利上げなどが景気の重しとなった。特に個人消費が打撃を受けており、金融市場では追加利上げ観測が後退している。ただ、利下げも来年4月以降になるとみられている。