【バスケ】「最大15点差」から逆転勝利を飾った三遠ネオフェニックス 開幕戦で見せた“進化の予兆”とは…
吉井や湧川らの加入で「サイズアップ」に成功
このディフェンスとリバウンドは、昨シーズン急成長を遂げた三遠がさらに進化するために大きなポイントになるだろう。鍵を握るのは、196cmの吉井、194cmの湧川、191cmの津屋ら新加入選手たちだ。 以下は、佐々木に昨季とのチームの違いを聞いた際のコメントである。 「やっぱりディフェンスとリバウンドのところですね。今日はリバウンドで少しやられてしまいしたが、吉井や津屋、湧川が入ってサイズが上がりました。この二つはバージョンアップした部分だと思います」 日本代表でも共闘した吉井については「めちゃくちゃ心強いです。ディフェンスで外国籍選手に当たり負けしないですし、40分間ずっとフィジカルに手を抜くことなくやってくれます。苦しい時に一番声を出してチームを鼓舞する姿は、僕も見習わないといけないと思います」と言った。昨シーズンは琉球のような高さと重さのあるチームに対して苦戦する試合もあったため、全体の「サイズアップ」は弱点を改善できる可能性を秘める。 さらに、得点面での貢献も期待されるヌワバはもともとディフェンスを最大の武器とする選手であり、この日も琉球のヴィック・ローを1対1で抑える場面もあった。ニカもインサイドのディフェンスやリバウンドで泥臭く体を張れるプレーヤーだ。 三遠の昨シーズンのディフェンシブレーティングはリーグ8位の105.3点、平均リバウンド数は5位の40.3本と、いずれも悪い数字ではない。昨シーズンはチャンピオンシップ(CS)のクオーターファイナルで2連敗を喫し、早々と姿を消してしまったが、ディフェンスとリバウンドが強化できれば、重たい展開が増えるCSでも強さを維持できるはずだ。 佐々木が今シーズンへの意気込みを語る。 「今シーズンの中地区は強豪ばかりです。レギュラーシーズンの60試合でどのチームも成長していきます。地区優勝はしたいと思っていますが、もしできなかったとしても、自分たちもしっかり成長していく。CSで優勝することが目標なので、そこに向かってチーム全員でやっていきたいと思います」 厚みの増したメンバーで、今季こそチャンピオントロフィーを掴みに行く決意だ。
長嶺 真輝