【バスケ】「最大15点差」から逆転勝利を飾った三遠ネオフェニックス 開幕戦で見せた“進化の予兆”とは…
ハーフタイムに指示「ディフェンスから自分たちのペースに」
主力が入れ替わった中でも、昨シーズンと同様に「どこからでも点が取れる」というようなオフェンスを展開した三遠。後半は琉球のビッグマンが三遠の3Pを抑えるために高めのポジションを取っていると判断し、メイテンが徹底してインサイドを攻めるなど、ストロングポイントを突く賢さも垣間見えた。 まだ新チームになったばかりでお互いの強みに対する理解が未成熟な部分はあれど、大野篤史HCは今後に向けて一定の手応えを感じたようだ。 「多くの時間帯は、自分たちのストロングポイントでプレーするというよりも、『自分がやらなきゃいけない』という責任感の強さからなのか、(全体として)自分が普段しないプレーを選択してしまったのかなと思っています。ただそこは、いろんな選手が入れ替わった中で、お互いの強み、弱みを60試合をかけて知り合うことができれば、もっと構築できていくと思っています」 昨シーズン、オフェンシブレーティングがリーグトップの119.1点に達した三遠。スコアラーとしての存在感が大きかったクラークやラベナの得点力を補い、強烈な矛を維持したいところだ。 後半のディフェンスも勝因と一つとなった。大野HCにハーフタイムで修正をかけたことを問うと、以下の答えが返ってきた。 「そのポジションに入った人間が、自分の責任をしっかりとやらないといけない。オープニングゲームということで、みんなが『やろう、やろう』という気持ちが前面に出ていて、ディフェンスからオフェンスに繋げるところにフォーカスがいっていませんでした。セカンドチャンスポイントで12失点、ターンオーバーから8失点、合わせた20失点をどれだけ減らせるか。そのためにディフェンスから自分たちのペースを出すことにフォーカスしてやっていこうね、という話をしました」 その結果、1対1の間合いやスイッチでのマークマンの受け渡しが改善。さらにクーリーやカークなど重量級のビッグマンを揃える琉球に対してリバウンドでも体を張れるようになり、第4Qとオーバータイムに限って言えば14本対15本(試合全体では39本対53本)とほぼ互角だった。