「隣は嫌だ!」「入口に陣取る」...理想的な「管理職の席」配置とオフィスレイアウト
管理職の席を決めるにあたって意識したいポイント
ここからは、管理職の席を決めるにあたり意識したいポイントを解説します。 ■慣習にとらわれすぎない まず、表面的な慣習やマナーにとらわれすぎないことです。 管理職の席の位置には、昔からの慣習やマナーがあります。たとえば上座・下座や、「上司は一番奥の席に座るべきだ」などの概念です。 たしかにこのような慣習やマナーは、職場の秩序や適度な緊張感の形成に役立つかもしれません。しかし、組織のパフォーマンスを上げるという観点からは、必ずしも最適ではない場合もあるでしょう。 役職に関係なくその人に適した席を選ぶことで、働きやすさや生産性の向上につながります。固定観念に縛られないことが、快適に働けるオフィスを作る第一歩です。 ■視界は完全に遮らない 先述したように管理職と一般社員の席は、ほどよい距離感を保つことがポイントです。しかし、限られたスペースの中で、物理的に距離を離すのはなかなか難しいかもしれません。 そのようなときは、視界の遮り方によって距離感を調整しましょう。パーテーションなどで視界を完全に塞ぐと、心理的な距離が遠のきます。一方、全く仕切りがないと今度は集中力が落ちたり、プライバシーの問題が出てきたりするでしょう。 低めの棚やパーテーションを置いて、ほどよく視線を遮ることがおすすめです。 ■入口側に管理職のデスクを配置する 風通しのよい職場にしたいなら、管理職のデスクをあえて入口側に置くレイアウトが考えられます。 管理職のデスクが入口側にあると、社員が出勤したり退勤したりするときに、自然と管理職と顔を合わせる機会が増えます。 お互いに気軽に挨拶したり、ちょっとした雑談をしたりするようになるでしょう。そうすればコミュニケーションが活発になり、社員の状況も把握しやすくなるはずです。 また、社員が通る動線上に管理職の席があれば、仕事の相談や報告なども気軽に行える雰囲気になります。些細なことでも、すぐに管理職に声をかけられるのは心強いでしょう。 ただ、管理職としては自分の行動には気をつけないといけません。いつも社員から見られている状態になるので、お手本となるような姿勢を心がける必要があるでしょう。
まとめ
管理職の席の位置は、オフィスの雰囲気や生産性に影響します。部下とのコミュニケーションを取りやすくするためには、管理職の席の向きや位置を上手く設定することが大事です。 管理職の席の位置選びは、意外と奥が深く、さまざまなアイデアが考えられます。ぜひ参考にしてみてください。 山口ヨシカズ ※当記事は「経営ノウハウの泉」の提供記事です